キムタク流ブーム①「ロン毛」
90年代に大流行したロン毛ブーム。若い男性だけではない、普通のサラリーマンのおじさんたちまで、男子なら誰しも髪を伸ばした。街中には勘違いした偽キムタクだらけ。髪を伸ばす人が増えたため、みんな美容院に行かなくなり、売上が減ったという話まである。
しかし、実際にはキムタクがロン毛の始まりではなく、俳優の江口洋介がオシャレロン毛の元祖(武田鉄矢は除く)。木村はそれを後押しした形といえるだろう。
キムタク流ブーム②「キムタク巻き」
木村が田村正和と共演した大人気ドラマ『協奏曲』の中で見せたファッションスタイル。建築家の卵の役を演じた木村が、建設現場で白いタオルを頭に巻いていたが、これが「キムタク巻き」として話題となり、若者たちはこぞってマネをした。
しかし、当時ガテン系で働いていた人たちは「俺たちは昔からやってるぞ」と「キムタク巻き」ブームに異を唱えることもあった。木村がタオルを巻かなければ、この巻き方が広まることはなかっただろう。
キムタク流ブーム③「美容師」
木村が常盤貴子と共演し、せつないラブストーリーを描いたドラマ『ビューティフルライフ』。美容師役を演じた木村が器用な手先ぶりを披露するなど、その格好良さを存分に見せつけた。このドラマ放送後、美容師の志望者は例年より2割ほどアップしたという。
また、木村がドラマの中で乗っていたバイク(ヤマハTW200)やMarvelousのライター、黄色いサングラスなども大人気となり、売上が増加。
しかし、美容師ブームはその前年に放送されていた『シザーズリーグ』がカリスマ美容師ビームの火付け役。木村はその火をさらに大きなものにしたといえる。
キムタク流ブーム④「茶色いダウンジャケット」
木村が型破りな検察官を演じて大ヒットをしたドラマ『HERO』。その劇中で木村が着ていたのが、A BATHING APEの「LEATHER CLASSIC DOWN JACKET」だ。
ドラマの中で登場するやいなや、このダウンジャケットが飛ぶように売れた。プレミアが付くほどの大人気ぶりで、各メーカーもこぞって似たような商品を販売。街の至る所で茶色い男性が闊歩していた。
しかし、これももともとは原宿や渋谷のオシャレな人たちが着ていたもの。木村はそれを世間一般に広めたといえるだろう。
“キムタク持ち”は流行るのか?注視が必要に
ご覧いただいてわかる通り、決してどれもスタートは木村発ではない。流行る兆しのあるものを木村が取り入れることで、どれも「キムタク流」になってしまうのだ。
木村の凄いところは、それを一気に一大ムーブメントにする力。その眼力と飛躍させてしまう圧倒的なパワーは、さすがキムタクなのだ。
木村拓哉も来月13日で48歳。立派なアラフィフである。そんなキムタクが挑む、俺流なハンバーガーの持ち方、“キムタク持ち”。これまでさまざまものを流行らせてきた木村拓哉は、今回もこの“キムタク持ち”を浸透させることはできるのだろうか?
新CMがオンエアされる13日以降、キムタク持ちでハンバーガーを食べている男性が増えるのかどうか、慎重かつ十分に注視していかなければならない。