世界貿易機関(WTO)の次期事務局長選挙に立候補している韓国の兪明希(ユ・ミョンヒ)氏が、事実上辞退することがわかった。政府筋の話として、「近く、兪明希氏が候補辞退の見解を発表すると聞いている」と中央日報が報じている。
WTO事務局長選挙で韓国の兪氏が辞退へ
WTOの次期事務局長選挙をめぐっては、同じく立候補しているナイジェリアのオコンジョイウェアラ氏が大きくリードしていることが明らかになっている。
オコンジョイウェアラ氏はナイジェリアの財務相などを歴任し、世界銀行の専務理事も務めるなど、「兪氏より格上」とされていた。
兪氏は敗戦濃厚と見られていたものの、米国が最終支持度調査直後に「兪明希氏支持」の意向を示したため、韓国政府はこれまで兪氏の辞退を保留。しかし、EUがオコンジョイウェアラ氏の支持を決めるなどしたことから、兪氏は撤退を決めたとみられる。
日本は10月26日に加藤勝信官房長官が、事務局長選への対応について「外交上の理由から明らかにしない」として明言を避けていた。
しかし、兪氏は日本の対韓輸出管理の厳格化に対して強く反発し、WTO提訴などを主導してきた人物であることから、日本政府は早々にオコンジョイウェアラ氏の支持を固めていた。
兪氏は早ければ来週初めにも発表するとの見方もある。
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