「下見客」の接客順位を落とす店は最終的に得をするか損をするか?

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たとえばネットショップで気になった商品を実店舗に確認に来るといった、いわゆる「下見のお客様」は一定数存在しています。そんな、その日その時モノを買う気がないお客様に対して、販売員としてどのように接するのが正解なのでしょうか。今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが、「ビジネスの全ての原則」としてその対応法をレクチャーしています。

下見を楽しんでもらう

お客様の購買心理でいうところの、「興味・関心」や「比較検討」の段階でよく起こること。それは、「下見」です。お客様が「これってどんなものかなー」と興味を持った商品を見に来てくれたり、「何か良いものないかなー」と、新しい入荷商品を見に来てくれたり。この10年ほどは、以前以上に下見に来られるお客様が増えたようにも思います。それだけ、お金を使うことに慎重になっていたり、WEBの発達で、ネットで買いたいけれども店で商品を見てみたいと思われるお客様が増えたのかもしれません。

私も物によっては下見をすることもあるのですが、こうした時の販売員の対応はかなり分かれます。下見だと分かった瞬間も対応が変わらない人と、対応が悪くなる人とがいるのです。皆さんもそんな経験はありませんか?

確かに下見という段階は、その日、その場で売り上げにつながらない場合も多くあります。ですが、その状況はお客様の心理的には、「欲しいな、どうしようかな」という状態になっているとも言えます。つまり、例え今日売れなくても、後に購入してもらえる可能性は大いにあるのです。

当たり前のことなのですが、これがわからない人は本当に多い。今売れないとわかると途端に、フイと別のお客様へ向かってしまったり、作業を始めてみたり、表情が変わったり、そのお客様に興味が無くなったかのような対応をする人がいるんですね。

お客様からすれば、その時点で、興味を持っていた気持ちに水を差され、買う気を失います。それどころか、不快感を覚えられてしまい、その店やブランドのことを嫌いになってしまうかもしれません。これこそ、未来のお客様をみすみす逃す行為なのです。

だからこそ、下見の段階であればあるほど、楽しんでもらう意識が必要です。「今日は下見なんです」ともし言われても、「そうでしたか、じゃあ色々検討してみて下さいね」と気兼ねなく商品やサービスを体験できる雰囲気を作れるか。そこから、「やっぱりこの店が良いな」「この人から買いたいな」と思ってもらえるかどうか。それこそが販売員の力です。

幸か不幸か、人というものは、良くしてくれた人には何かしたいなという気持ちが芽生えます。下見で恐縮しているようなお客様に素晴らしい対応を見せてくれる販売員がいれば、お客様も少しでもその販売員に何かを返したい気持ちになってくれます。逆に悪くされた時には、同じような対応をしてしまいたくもなるものです。

例えその場で売れる可能性の低い下見でも、素晴らしい対応を心がける。ビジネスの全ての原則と言えるでしょう。

今日の質問です。

  • 下見で来られたお客様に対して、どんな対応をするべきだと思いますか?
  • 自分だけでなく、店の全員がその意識を持つには、どんな工夫が必要ですか?

image by: Shutterstock.com

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【著者】 坂本りゅういち 【発行周期】 日刊

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