感染爆発を招いた「悪夢のアベ・スガ政権」に殺される国民の不幸

 

「桜を見る会」前夜パーティーで、後援会の収支はなかった、参加者が個別にホテルと契約して会費を支払ったという、荒唐無稽な安倍前首相の国会答弁などはその最たるものだ。

誰が考えてもありえないことを、100回以上国会で繰り返して、なんら良心が疼くこともなく、毎夜のように高級料理店のディナーに繰り出せるなんぞは、知性も品格もない“暗愚の宰相”の典型というべきであろう。

安倍前首相は昨年2月17日の衆議院予算委員会で、こう言っていたのだ。

辻元清美議員 「明細書はホテルからもらっていない、宛名のない領収書をホテルが発行したというように、何回も何回も繰り返し答弁されています…事実と違ったらきちんと責任をとられるということですね」

 

安倍首相 「私がここで総理大臣として答弁するということについては、全ての発言が責任を伴うわけであります」

前夜祭パーティーの代金は参加者が個別にホテルと契約して支払い、それぞれに領収書をホテルからもらっているので、安倍晋三後援会に収入、支出は発生していない。そういう主張が事実と違っていたら、安倍前首相は責任をとると明言している。少なくともこの答弁からはそう受け取れる。

この答弁にウソがないのなら、今ごろ、安倍前首相は責任をとって国会議員を辞職していなければならない。東京地検特捜部の捜査を受け、パーティー代金を安倍事務所が徴収したこと、ホテルの請求総額に足りない金額を補てんしていたことを認めたのだから。

検察人事に手を突っ込み、お気に入りの前東京高検検事長、黒川弘務氏を検事総長にすべく画策したのも、東京地検特捜部の「桜を見る会」捜査を封じ込めようとしたゆえである。

だが、黒川氏の賭けマージャン事件で思惑が外れ、捜査は着々と進められた。そして、東京地検特捜部は、2016~19年の4年分の収支報告書に、計約3,022万円の収支を記載しなかったとして、政治団体「安倍晋三後援会」代表の公設第一秘書を略式起訴した。

安倍晋三後援会は、山口県選挙管理委員会に保管されていた17~19年の政治資金収支報告書を訂正した。うち、19年分の報告書を見ると、前夜祭参加者767人から集めた383万5,000円が後援会の収入として訂正記載され、それに260万4,908円を加えた計約644万円がホテルニューオータニに支出されている。やっぱり一人当たり8,400円ほどはかかっていたのだ。そして、ニューオータニから出ているはずの領収書は無くなったとして「亡失一覧」が添付されている。

これだけの事実があっても、安倍前首相は、議員辞職をすべきという声を拒んでいる。民主主義国家の国会で首相たるものがウソをつき続けた深刻な罪と責任を負おうとはしない。その理由について、秘書が事実を隠していたから自分は知らなかったとか、検察が自分を不起訴にしたから問題はないとか言っている。誰がみても、ウソの上塗りであり、ごまかしである。

不起訴処分が決まり、12月24日に弁明会見を開いた安倍氏は、相も変らぬ不明朗な話を繰り返した。参加者が直接ホテルに支払う契約だったという無理のある秘書の説明を受け入れた理由について。

「まず5,000円で全て賄っていたという認識で、かつ、秘書にもそれを再度確認をしております。…5,000円で賄われていればですね、5,000円の領収書を個々の参加者に発行してるわけでありますから。そこでですね、いわば、この主体として参加した人とホテルとの関係で、それがいわば完結をしてるということで、私はそう理解をしていたわけであります」

あくまで、秘書の言うことに納得し、信じていたという。そこがまず、ありえない。ずいぶん前から同じやり方で高級ホテルのパーティーを支援者に提供してきた安倍氏がカラクリを知らないはずはないのだ。

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