諸外国からは「時間の無駄」と言われているという、日本企業の「会議」。いったいどこが悪く、どこを直せば意義のある会議にすることができるのでしょうか? 今回の無料メルマガ『販促アイデアと経営活性化』では著者で販促専門家として活躍中の前沢しんじさんが、自身の経験をもとに会議を活性化させるためのアイデアを紹介しています。
こんな会議で組織活性化
会議を活性化するいろいろなアイデアを提供します。情報共有とやる気づくりには、活きのいい会議が必要です。みんなでコロナ危機感を共有しよう。
500回以上の会議と社内セミナーを主宰してきた前沢の実体験から、すぐ使える会議活性化アイデアを提案します。
●その前に大事なことを
まずは「会議のありかた」についてです。ここが肝心なので。
会議についてはよくその是非が言われます。曰く、忙しいのに会議が多い、会議ばっかりやって実行できていない、時間がかかるだけでなにも成果がない、いつも同じ内容、説明だけで終わる、社長の独演会、発言する人がいつも同じ、議事録まわせば済む程度のもの…。
そういう意見が出る会議は、会議に対する考え方や、やり方が悪いんです。決まっているからやるだけの会議ならその効果は期待できません。さっさとやめてしまいましょう。
私は500回以上、自分で企画・進行した会議をやってきましたが、一回ごとにテーマを設けて、意義のある会議を続けてきました。
●私がやった会議
会議の位置づけは「決定して実行するための機関」であり、営業の最高責任者である営業部長がその場で決定して、その場でスタートさせる仕組みを作っていました。もともと社長は財務畑出身で、その故もあって営業の全権を部長に任せていましたが、そこには強固な信頼関係があったことは言うまでもありません。
戦略企画のコンサルである私が企画をして部長と週2回以上定期的に打ち合わせ、その流れで会議へ出すという、最短距離で実行への仕組みができていました。経営はスピードが命。会議は「検討する」ようなトロい場でなく「これをやるぞ!」というスタートの場なのです。
●全員参加!「開かれた会議」にする!
そのために部長と私の定期打ち合わせはドアを開きっぱななしにしてだれでも気軽に覗く、話に参加するという風土ができていました。
あまり顔を見せない者には「いちど来いよー」と声をかけたり、また仕事上その場を離れられないスタッフ(多い)には、部長と私が各部門を訪問していろいろ話をする方法も取り入れていました。いわゆる「立ち話会議」です。これはアイルランドの「スーパークイン」で成果を上げている会議の方法で、とてもいい方法です。これにより、営業上のさまざまな問題点や、経営の課題などについて現場の意見を最優先で取り入れることができました。
会議は「諮る」ものではなく「やるぞ」の意思決定ステップでもありました。ですから若い子のアイデアもすぐ実行に移す仕組みができていたのです。
むろん会議でのテーマがすべて成功したわけではありません。むしろ失敗のほうが多かった。しかしその失敗がかならず次に生きるのです。なにもしない失敗より、何かにトライしての失敗。この繰り返しがかならず大きな「実」になります。
●まとめ
1)この会議はなんのためにするのかをはっきりさせること
2)会議での議題を「実行」できる仕組みをつくっておくこと
image by: Shutterstock.com