2020年の暮れに、法務長官のチュ・ミエ氏と検察総長のユン・ソンヨル氏の戦いにおいてユン・ソンヨル氏の勝ち、チュ・ミエの負けとなって、チュ・ミエは辞任するものと見られていた。大統領府も、「チュ・ミエ法相は辞意を示した」と公にコメントしたくらいだ。これは本人の意志でなくて、どうも文在寅から押し付けられたものであるようだ。なぜかというと、辞意を示したと言われていながら、今もって法相の座にくらいついているからだ。
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次期法相の候補(パク・ポムゲという人間。こいつもまたとんでもない人間なのだが)を文在寅が掲げていて、来週あたり、パク・ポムゲの国会聴聞会が予定されているのだが、チュ・ミエは辞めていない。パク・ポムゲが指名されてしまえば自動的に辞めざるをえないわけなのだが、こんな事態は、韓国政治史上でも前代未聞のことだろうと思う。前任の法相が辞めないまま次期法相が任命されるという図式は。場合によっては、「いや、あたし、やめないわよ」と新任の法相が決まっても法務長官の椅子にへばりつくこともありうるんじゃないかと思ってしまう。なにせ、あのチュ・ミエなのだ。
チュ・ミエが更迭されてパク・ポムゲになるにしても、法務省を取り巻く問題は、今後もずっとけぶり続けるだろうと思われる。長くなりすぎてここには詳しくは書けないが、チュ・ミエが「かわいい」と思われるくらい、このパク・ポムゲという人間はひどい輩だからだ。
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