●uttiiの眼
最も困難なのは、どこまでが「クレーム」で、どこから先が「カスハラ」なのかについて、統一的な基準は作りようがないということだろう。それでも、タクシー業界や菓子業界などのように、事例で区分を試みるところも出てきているのは、やはりその境界で問題が起こっているということだろう。
カスハラの当事者にはおそらくカスハラをしている自覚はなく、自分の言動は100%正しいと思い込んでいるが故の振る舞いなのだろう。まあ、その点では「100%正しい」と思い込むこと自体に問題があるわけで、「自分は間違っているかもしれない」、「相手の方が適切なことを言っているのかもしれない」とか、「冷静になれば違う見方ができるかもしれない」と常日頃から意識していれば、もう少し問題をマイルドなところに落とし込んでいけるのだろう。自戒を込めて、そのように思う。
【あとがき】
以上、いかがでしたでしょうか。セクハラ、パワハラにはじまって、アカハラ、マタハラ、そしてカスハラと、すっかりハラスメント流行りですが、特にカスハラの場合、コロナの影響でみんなの心の沸点が低くなっているのが、問題を多発させ、解決しにくくしている要因のようですね。
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