菅首相に“悪用された”大川総裁。「緊急事態宣言」解除の会見で質問、国民ウケを狙った官邸の姑息な手口

2021.03.19
by tututu
大川総裁&菅首相
 

菅義偉首相は18日、首都圏の緊急事態宣言解除を決め、夕方に官邸で記者会見を行った。会見中盤にはフリーランス枠でお笑いユニット「大川興業」の大川豊総裁(59)が質問に立った。大川氏はコロナ対策に電子マネーを使う案を提案し、菅首相は「提言として受け止めさせていただきます」と回答。しかし、緊急事態宣言解除の批判を避けるため、国民へのウケを狙い、大川氏を指名したのではとの声があがっている。

大川豊総裁が記者会見で菅首相に質問

政府は東京、埼玉、千葉、神奈川の首都圏1都3県に発令中の緊急事態宣言を21日の期限で解除することを決定し、菅首相が記者会見で説明した。

新聞社やテレビ局などのメディア関係者らが質問をしていく中で、新内閣広報官の小野日子氏から「大川さんどうぞ」と指名。

いつもの学ランではなく、グレーのジャケットにジーンズ姿の大川氏は「フリーランスの大川興業の大川と申します。連日のコロナ対策お疲れさまでございます」とあいさつした。デイリースポーツなどが報じた。

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大川氏は新型コロナウイルス感染拡大防止と経済の両立は難しいと持論を述べた上で、「たとえば電子マネーで国民に配布し、期間限定でコロナ予防ポイントみたいなものをつける。若者たちにすごく関心を持ってもらえると思っている」と提言。

終始厳しい表情の菅首相だったが、大川氏の質問時だけは柔和な表情になり「今の発想、提言を受け止めさせてもらう」と回答。「(今は考えていないが)そういう考え方があるということを受け止めさせていただきます」と答えた。この様子はNHK『ニュース7』でも完全中継された。

これに対し、ネットでは「大川総裁がまともに質問してる!」「この提案はかなりの妙案」など、大川氏を称賛する声が上がっている。

その一方で、1都3県の緊急事態宣言解除をめぐっては時期尚早との声もあるため、そうした批判を避けるために、国民へのウケ狙いで大川氏を指名したのではとの見方もある。

大川氏を質問に立たせた官邸の狙いはどこにあったのか?大川氏が発言していた時だけ菅首相の表情が緩んだことは間違いなく、何かしらの意図があったと考えられる。

大川氏は1月4日行われた記者会見で菅首相に、昨年5月には緊急事態宣言延長決定後に開かれた会見で安倍晋三首相(当時)にも質問をしている。

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image by : 左 大川興業公式サイト / 右 首相官邸

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