「媚中」なら再び敗戦国に。何があっても菅総理が米に付くべき理由

kitano20210427
 

先日掲載の「『尖閣侵略』を堂々と狙う中国。その本気度を決定づけた4つの事実」でもお伝えしたとおり、もはや我が国固有の領土の侵略意図を隠そうともしない習近平政権ですが、未だ菅首相は中国に忖度するかのような対応を取り続けています。そんな政権に対して厳しい意見を述べているのは、国際関係ジャーナリストの北野幸伯さん。北野さんは自身の無料メルマガ『ロシア政治経済ジャーナル』で今回、菅首相は今すぐ親米反中の立場を鮮明にするべきと強く提言。もしも中国を選んだ場合には、第二次世界大戦後同様、再び敗戦国として辛酸を嘗めることになると警告しています。

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菅総理に教えてあげたい【世界の大局】

2015年、世界の首脳たちに、「あなたの国は、アメリカと中国、どちらにつきますか?」と質問したら、どう答えたでしょうか?実際に聞いたわけではないので、正確にはわかりません。ですが、当時の首脳たちの態度で想像することはできます。

2015年3月、いわゆる「AIIB事件」が起こりました。アメリカは、中国主導の国際金融機関「AIIB」に「入るなよ!」と要求していました。ところが、アメリカと「特別な関係」にあるはずのイギリスがまず裏切った。その後、ドイツ、フランス、イタリア、スイス、イスラエル、オーストラリア、韓国などなど、いわゆる「親米諸国群」が、ほとんど全部「AIIB」に入ってしまった。

2015年3月、世界のリーダーたちは、アメリカから、「AIIBに入るなよ!」といわれた。中国から、「AIIBに入れ!」といわれた。両国を天秤にかけて、中国のいうことを聞いたのです。

しかし、「親米諸国群」で一国だけ、アメリカのいうことを聞いた国があります。そう、我が国日本です。この決定については、賛否両論ありますが。私は、「大成功だった」と思っています。

翌2015年4月、安倍総理(当時)は訪米し、いわゆる「希望の同盟演説」を行いました。これで日米関係は劇的に改善された。オバマさんは、「歴史的な訪問に感謝している。アメリカと日本の関係がこれほど強固だったことはない」とツイートしました。

日本でオバマさんというと、「親中反日大統領」と思われがち。確かに2015年3月までは、そうだったでしょう。しかし、2015年4月以降は、「反中親日大統領」になった。実際、2015~2016年、安倍総理とオバマさんは、まさに親友だったのです。

このことが、なぜ重要なのか?中国は、2012年11月から、強力な「日米分断工作」をしていた。具体的には「アメリカを反日統一共同戦線に引き入れる」工作をしていた。全国民必読証拠はこちら。

反日統一共同戦線を呼びかける中国

安倍総理は、世界が中国に走っている中、一国だけアメリカに走った。つまり、「逆張り」したわけです。結果は、大成功でした。アメリカにとって日本は、「裏切らなかった唯一の国」となり、中国の「反日統一共同戦線戦略」を「無力化」することに成功したからです。まさに、「逆張りで大きな利益をえた」です。

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