*以下に紹介するきょう付の記事はサイトのみ。
2021年5月20日付
タイトル「ワクチン「優先」選手葛藤[海外は今 Tokyo2020+]<上>」の記事。累計感染者世界で3番目のブラジルは選手に優先接種。フランスでは希望する選手に対して優先接種していることがメディアに暴露されるまで、公表していなかった。イランでは中国製を選手らに優先接種。
●uttiiの眼
やはり、後ろめたいのだろう。優先接種の事実を隠蔽していたフランスの例は象徴的だ。ブラジル、ハンガリー、セルビア、イランは、独裁的な傾向の強い政権下だからこそ可能だったのではないかとの推測が成り立つ。
日本については、ファイザーからIOCがワクチンの「寄付」を受け、日本側は「ワクチン接種の優先対象者、医療従事者の活動に影響を生じさせないことが前提」という回りくどい理屈を付けて、事実上の「優先接種」を実現しようという手の込んだやり口。言葉の上で「前提」と言いながら、そんな前提が可能である保証はどこにあるのか。疑問に思う。
日本政府が選手への優先接種を「決断」したとなれば批判が一層強まり、大会中止論に拍車が掛かることを恐れ、こうした回りくどい手順を踏んだのではないだろうか。
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