思うようにならないことがあっても、冷静に対応したいと思っていても自分を抑えきれずに、周囲の人への当たりが強くなってしまう。感情的になるたび反省するのに、繰り返してしまうという相談に答えるのは、メルマガ『『ゼロ秒思考』赤羽雄二の「成長を加速する人生相談」』著者で、30万部ベストセラー『ゼロ秒思考』など22冊の著書があり、年間100回のセミナーで数々の悩み相談を受けてきた赤羽雄二さんです。赤羽さんは同じ悩みを持つ同僚や友人と話し合いをする克服法と、著書『ゼロ秒思考』の中でも紹介している「A4メモ書き」による克服法の2つの方法を提案しています。
※「A4メモ書き」とは:赤羽さんが考案したA4用紙を横置きにして左上にタイトル、右上に日付、本文を4~6行、各20字前後を1分で書き上げることで“もやもや”が消えていくという方法を使用したストレス軽減策
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どうしても感情的になってしまって、自分でも抑えられません
Question
40代男性、流通業の管理職です。若い頃から感情的になることが多く、多くの失敗を繰り返してきました。根が真面目過ぎるのか、同僚のいい加減な態度が許せず、部下を持つようになってからは部下のいい加減な態度が許せず、罵倒してしまうのです。罵倒した後は、反省するのですが、またしばらくすると、抑えきれなくなってしまいます。
赤羽さんからの回答
大変ですね。感情的になると仕事上もプライベートでも、いいことは全くないので、この際、ぜひ新しい考え方に慣れていただければと思います。仕事には大いに差し障りますし、プライベートでは、関係崩壊につながります。
よく混同されるのですが、「感情」と「感情的」は全く違います。感情は、嬉しい、楽しい、悲しい、嫌だという、誰でも持っている気持ちのことです。人間には、ごく自然に感情があります。それはいいのですが、「感情的」という場合は、度を超えて「その気持ちが強く、大変にストレスで、自分の行動にも大きな影響を与えてしまう」ことを指します。
自己肯定感、自信があれば特に反応しないところで、過剰に反応してしまいます。自分の思うようにならないとき、被害を受けたと思ったとき、仲間外れにされたと感じたとき、感情的になってしまうわけですが、あまりにももったいないので、次の2つをお勧めします。
一つには、似たように感情的になりがちな同僚、友人2、3人に声をかけて「感情的になることから卒業する会」を実施します。
- 感情的になりがちな同僚、友人2,3人を探し、「感情的になることから卒業する会」の開催を提案します。
- ミーティングでは、それぞれが何で一番苦労しているのか、どういう困ったことがあったのか、できるだけオープンに共有します。
- その話を聞いて、お互い気になったこと、おかしく思ったことを言いあいます。
- 客観視することで、ご自身が感情的になることがどれほど損なことか、おかしなことかが見えます。
- 感情的になることがほとんどなくなるまで、2週間に一度、計3~4回ミーティングをし、感情的になることから卒業していきます。
もう一つは、自分がなぜ感情的になるのかについて多面的なA4メモをします。
- 自分はどういうとき感情的になるのか
- 自分はどういうとき感情的にならずにすむのか
- 感情的になると、どういう行動になるのか
- 感情的になったあと、どう思うか
- 感情的にならない人は誰か、なぜならないのか
- 感情的にならない人はどう我慢しているのか
- 同僚、部下のいい加減な態度に、どうしてそれほど腹立つのか
- 他の人は、同僚、部下のいい加減な態度を見てどう思うか
- なぜ自分だけ強く怒りを感じるのか
- 自分の自信のなさとこの怒りには何か関係があるか
これによって、自分が感情的になる理由がかなり見えてきますので、コントロールもしやすくなります。ぜひやってみてください。
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