天皇陛下「五輪にご懸念」の拝察を自民党ガン無視で国民唖然。IOCバッハひっくるめ“朝敵”呼ばわりの異常事態に

2021.06.25
by tututu
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宮内庁の西村泰彦長官が24日の定例記者会見で、「開催が感染拡大につながらないか(陛下が)懸念されていると拝察している」と発言したことが波紋を広げている。加藤官房長官は同日、「宮内庁長官自身の考え方を述べられた」と語り否定したが、開催まで1カ月に迫った東京五輪に大きな影響を与えそうだ。

天皇陛下が五輪開催を懸念 宮内庁長官が“拝察”

東京五輪・パラリンピックは天皇陛下が名誉総裁を務めている。拝察とはいえ、宮内庁長官の口から天皇陛下の考えが示されたことは深い意味を持つ。

開催を間近に控えた中での梯子を外されるかのような発言に、自民党内では「天皇陛下の政治発言は憲法違反だ」という意見も出ている。

しかし、東京五輪はあくまでスポーツの祭典だったはずだ。その名誉総裁を務める陛下が、事ここに至ってご懸念を表明したからといって、多くの国民は違和感を抱かないだろう。オリンピックを「政治利用」し、カネと利権の舞台に貶めたのは当の自民党である。

東京五輪に向けてさまざまな準備が進む中、いつの間にか日本中が「五輪開催は仕方ない」「東京五輪は開催されるもの」と思うようになってしまった。

だが、その流れはまた変わってくるかもしれない。なぜなら、天皇陛下のお言葉で国民が改めて気づかされたからだ。

振り返ってみれば、自民党が東京五輪開催のために行ってきたことはむちゃくちゃだ。

招致当初は「コンパクト五輪」というコンセプトを掲げながら、いざ蓋を開けてみれば利権だらけ、開催にかかる費用は湯水のように流れていき、予算などという概念はないものに等しくなってしまった。

また、無観客開催といっておきながら、1万人入れるだの、招待客は別だの都合の良い言葉ばかりを並べ、国民を欺いてきたのだ。

天皇陛下のお言葉は宮内庁長官の拝察とはいえ、騙されかけていた国民の意識を正常に戻してくれた。東京五輪開催について再考を促す一石となったことは間違いない。

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宮内庁長官が「天皇陛下を政治利用している」との指摘

宮内庁の西村泰彦長官の拝察に対し、「天皇陛下を政治利用しているのでは」との声もある。

ジャーナリストの櫻井よしこ氏は24日、BSフジ『プライムニュース』に出演し、「政治利用される。西村さんの気持ちの中に陛下の気持ちを拝察する以上の事があると思われても仕方ない。天皇陛下を政治利用するのは日本にとって不幸だ。やるべきでない事をやった意味で宮内庁長官として大きな責任を問うべきだ」とコメント。西村氏自身の言葉も込められているのではと危惧した。

他にも“拝察”という言葉で政治利用されてしまっていると指摘する声は多い。

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こうしたことを受け、菅首相は25日、記者団に対し「長官ご本人の見解を述べたと理解をしている」と述べ、加藤官房長官を同じ見解を示した。また、公明党の山口代表は「天皇陛下のご発言がどうかということをあまり詮索すべきではない」としている。

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