Googleの国有化に現実味。検索ログは国益、「自由か支配か」米国で議論白熱

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ネット検索のシェア90%超を誇るグーグルですが、そのあまりの巨大さが、一私企業としての存続を危うくしているようです。今回のメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』では著者の大澤先生が、ニューヨークタイムズに掲載された「グーグルを公益企業に」という記事を取り上げるとともに、主張内容に納得がいく理由を明示。その上で、グーグルは将来的に国有化されてもおかしくないとの意見を記しています。

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グーグルが国有化される日

インターネットの巨大企業、GAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)に対する批判が強まっています。

そんな中でニューヨークタイムズ7月7日に意見記事、「グーグルを公共のものにしよう」が掲載されました。

意見記事はデイブ・ヨスト氏、オハイオ州の司法長官からです。以下、その抜粋要約です。

グーグルはインターネット検索を支配しており米国の検索市場の約90%を占め、世界的に見てもそれ以上です。グーグルとその子会社であるYouTubeの利用者は、他のトップ50のウェブサイトの合計よりも多いのです。

 

次点のBingは米国ではわずか6%、世界では2%のシェアしかありません。例えば航空券を検索すると、まずグーグルフライトの検索結果が表示され、TravelocityやOrbitzなどの競合他社はシャットアウトされることがあるといいます。

 

私のオハイオ州を含む30以上の州が、超党派でグーグルに対する反トラスト訴訟(独占禁止法)に参加しています。

 

しかしそれとは別に、オハイオ州では公益事業法に基づいてグーグルを追及しています。

 

オハイオ州は、グーグルが公益事業者になる事を求めているのです。

 

アメリカの法律では、鉄道、電力会社、電話会社などの事業は、すべての顧客を受け入れ公平に扱わなければならないことを認めています。グーグルもそうなるべきです。

 

そうなればグーグルは公共の利益を考慮して行動し、すべてのユーザーと情報提供者に平等なアクセスを提供し、特にグーグルの競争相手に対して不当な偏見を持たずに行動する法的義務を負うことになるのです。

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