韓国メダル獲得数世界16位の屈辱。東京五輪で「大不振」の原因は

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国技のテコンドーでもすべての階級で優勝を逃すなど、東京五輪での不振が際立った韓国。メダル獲得数も前回リオ大会の8位から16位へと大幅に順位を下げてしまいましたが、その理由はどこにあるのでしょうか。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、龍谷大学社会学部教授の李相哲氏の分析を参考にしつつ、その「意外な原因」を紹介しています。

東京五輪での大不振=韓国

今回の東京五輪で、日本はよくがんばったが韓国はメダル数からいうと16位とふるわなかった。金は6個とっているが、4個はアーチェリーでのもの。いつもはメダル数からいえば6位とか8位とかにつけていた韓国。なぜに今回はこんなにも急にダウンしてしまったのか。

どこの国でも選手らは開催まで不安な日々を送ってきたことだろう。本当に開催されるのか。またお流れになるんじゃないのか。開催が危ぶまれる状況がずーっと続いてきた今回の東京2020五輪。結局は開催されたが、関係者の努力には拍手を送りたい。大会に参加した選手たちにも大きな拍手を送りたい。

韓国がなぜ今回こうもダウンしてしまったのか。選手らの開催に対する不安感は韓国の選手だけにあったのではない。日本も米国も中国もみないっしょだ。韓国のダウン現象には理由があると語るのがyoutube李相哲TVだ。これを参考に今回は書いてみたい。

今回のダウン現象を考えるまえに、押さえておかなければならないのが、パク・クネのときのこと。韓流がおおいに花開いていたときだったから、政府指導部は、携帯や半導体などの製品を売るのも重要だが、芸能やスポーツなどで国を盛り上げるのがもっと勢いもあり金にもなることだと考えた。それでスポーツ財団を作ってスポーツを奨励しようとしていた。大企業、大財閥から資金提供を受けてやろうとしていた。

その一つの表れが、サムソンの乗馬への支援だった。チェ・スンシルの国政壟断問題のあれだ。チェ・スンシルの娘(ジョン・ユラ)がその前にアジア大会で乗馬で金メダルをとっていたこともあり、サムソンのほうで外国から馬3匹を買って来て乗馬での優秀な成績を目指し、これで練習してほしいとして乗馬関係団体にこの馬を提供した(お馬さんは想像を絶するほど高い買い物だ)。ところで契約書をみれば、ジョン・ユラに贈与したという部分はなくてあくまでもサムソンの所有となっていたのだが、これが、サムソンの贈賄とみられ副会長であるイ・ジェヨン氏が逮捕されて今に至っている(8月13日に出所した)。

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この事件を受けて韓国の財閥たちの間に、スポーツに手を出すのは危険だというムードが生じ、スポーツからすーっと手を引いてしまったという。その中でもアーチェリーは現代の会長さんがアーチェリーの会長をしていることもあり、財力面で莫大な協力をしてきているおかげで、アーチェリー部門は今回も金4個と健闘した。五輪9連覇というじゃないか。これはこれで、すごいと思う。ただ、ものすごいサポートがあるらしい。選手の脳波を測定して一番安定なパフォーマンスを導き出す研究をするとか、矢を射る場所の風景を東京五輪のときの風景と同じような模型をつくって練習するとか、それはそれはものすごい研究があるようだ。

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