次を諦めた政治家こそ恐ろしい。油断ならない菅首相の“最後っ屁”

 

それに総理の発言をそのままに受け取ると、総裁選を諦める代わりにコロナ対策に100%の力を傾けるということになる。こんな剣呑なことはない。次を諦めた政治家ほど恐ろしいものはないからだ。

そもそも総理会見の場に、分科会会長を同席させるような人である。己の言葉、現代風に言えば発信力に自信のない証左である。総理会見の場と言えば少なくとも政治家にとっては最も格調高い空間である筈だ。日の丸を背に五七の桐を前に立つ人は、それだけで特別なのである。

それを台無しにした張本人の口から今後どういう言葉が語られるか、我々国民は油断することなく耳を傾けなければならない。現総理は、アクセルは踏むがブレーキングがとにかくダメな人である。経団連の提言が翌日にはそのまま政策に、といった事態もあり得ぬ話ではない。

ミュー株の出現によりギリシャ文字も12番目まで進んだ。国内においても空港検疫で発見されているこの変異株について先行研究ではそのワクチン抗力の高さが指摘されている。戦いはいつ振り出しに戻っても不思議ではないのである。然るに、行政府はレイムダック状態、立法府は閉会中。これが有事における我が国の陣構えかと思うとやはり不安を覚えざるを得ない。このように感じるのは、きっと自分だけではない筈である。

image by: 首相官邸

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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