下着泥棒からイカサマ師まで。岸田政権の“自爆”入閣オンパレード

 

冗談と言えば、農林水産大臣に初入閣した金子原二郎(かねこ げんじろう)、77歳も、冗談のような人選です。こちらも後藤茂之と同じく安倍政権下の2013年、自民党の総務会長代理という立場を悪用し、防衛省に圧力を掛けて、自衛隊が大量に入れ替えるパソコン、1,800万円分をすべて、自分の地元、長崎県の業者に発注させたのです。そして、金子原二郎はその業者から240万円もの献金を受けていたことも発覚したのです。

他にも、金子原二郎が長崎県知事をつとめていた2000年代の諫早湾の干拓事業では、干拓後の造成農地に入植した農業経営団体の中に、金子原二郎の長女が取締役をつとめる企業が含まれていたことが発覚しました。この時、この干拓事業を主管する農水省の大臣政務官をつとめていたのが、自民党の長崎選出の衆議院議員、谷川弥一ですが、谷川弥一の長男が、この「身内企業」の代表取締役だったのです。

ちょっとややこしいですが、多くの漁業従事者を押さえつけて諫早湾を強引に埋め立てた背景には、当時の県知事と、自民党と、農水省による利権のトライアングルがあったのです。そして、私利私欲と自民党のために尽力した県知事は、その後、自民党から立候補して自民党の力で国会議員になり、このたび、晴れて農水大臣に初入閣したのです。何という「政治の私物化」でしょうか?呆れて開いた口からエクトプラズムが流れ出て幽体離脱してしまいそうですが、自民党にとっては、これが通常運転なのです。

そんな中、今回の閣僚人事であたしが一番ムカついたのは、復興大臣に初入閣した西銘恒三郎(にしめ こうさぶろう)、67歳です。この人は、復興大臣の他に「沖縄及び北方対策」を担当する内閣府特命担当大臣も兼任しているのですが、この人、地元の沖縄では「裏切者」と呼ばれています。それは、名護市辺野古の米軍新基地について、もともとは「県外移設」を訴えていたのに、新基地工事を請け負っている土建業者から60万円の献金を貰ったとたんに「辺野古容認派」に寝返ったからです。

念のために補足しておきますが、こうした公共事業を請け負っている企業、国と契約している企業からの献金は、公職選挙法で禁止されています。そのため、西銘恒三郎は、多くの自民党議員と同じく、この違法献金が発覚した時点で60万円を返金して事なきを得ましたが、あたしは、この方式がいつも納得できません。バレなきゃ返さなくいい、バレたらバレた時点で返せば何のオトガメもなし…って、これ、おかしくないですか?こんなことが通用するなら、店で万引きしても、バレた時だけ商品を返せばOKってことになりますよね?

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