仕事ぶりを認められて全国チェーンの飲食店の店長になって半年。店長業務はなかなかハードで人間関係もストレスとなってしまい、会社に不満はないものの転職を考えるようになってしまった──そんな悩みに答えるのは、『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』著者で人気コンサルの永江一石さん。人間関係の問題はどこでもついてくるので、いきなり転職する前に、問題を解決できる能力と思考を高めることが必要とアドバイス。全国チェーンのホワイト企業といういい面を生かした改善策を伝えています。
38歳、飲食店店長から転職すべきか
Question
永江様、毎週水曜日を楽しみにしております。従業員数70名、私の店舗は年商1.8億円ほどの、全国チェーンの飲食店で勤務しております、年齢は38歳です。飲食業の中ではホワイト企業と呼ばれており、コロナ禍の中でも出店を続ける成長企業です。
今年の3月に店長として昇格・配属されてから半年経ちました。店長になるまでは見えてこなかった店長業務の量、仕事ができない年上部下や、たくさんいる従業員との人間関係のストレス、休日も溜まっている仕事で休めない、などなど、何度か鬱になりそうになりながらも続けてきました。
もちろん、私の業務の進め方が悪いのも自覚しております(仕事を振れない、やらないことを決めていないなど)。また自分の特性として事務仕事や、人に仕事を任せるのが苦手です(自分でやってしまう)。ただ、周りの店長達も休日出勤しており、業務量が異常なのかとも思っています。
前置きが長くなりましたが、質問です。業務量・店舗の人間関係などで肉体的にも精神的にも疲れ切っていますが、待遇面は良く、また成長企業で働けて良い経験が出来ている、改善して乗り切れば、かなりの成長が出来る、と踏ん張るのがいいか、収入は落ちるかもしれないが転職をするかで悩んでおります。
年齢がまだ若ければ、すぐに決断できると思いますが、38歳で他業種も経験ありません。(これまで2回、飲食で転職しております)まとまりのない文章で大変恐縮ですが、永江様のご意見を伺いたく、質問させていただきました。よろしくお願いいたします。
永江さんからの回答
今問題に感じている業務負荷と人間関係のストレスを改善する取り組みや工夫をする、という視点は重要だと思います。どれだけ企業がホワイトでも管理職には負担がかかります。飲食に限らずどの業界・どの仕事でも、経営者であっても業務量や人間関係はついて回ります。自分でお店を開こうが転職しようが同じなので、問題を解決できる能力と思考を高めることが必要だと考えます。
業務量や仕事の仕方の改善は、今やっている業務をかけている時間や感じているストレスと共に全て書き出して、一つひとつに絶対に必要か・不要かを判断し、不要なものはすぐやめて、必要なものはもっと楽にできるやり方がないかを考えて改善策を実行します。
人間関係のストレスはもうそういうもんだと思って図太くなるしかありません。38歳ならどこに行って何をしたって様々な人間関係があります。仕事ができない年上部下なんていくらでもいるので接し方を学びましょう。大半のストレスは自分の人への期待と実態の乖離によって生じるので、何も期待せずうまくいったらラッキーだと思えばストレスゼロです。