あなたは、“プロだから伝えられる情報”を接客の際に出せますか?今回の無料メルマガ『販売力向上講座メールマガジン』では、接客販売コンサルタント&トレーナーの坂本りゅういちさんが販売研修で気になった、情報の質についてお話しています。
プロの情報力
先日やっていた販売研修で、私はアパレルショップスタッフの方から接客を受けていました。そこでは、「プロならではの情報を教えて欲しい」という要望を伝えていまして、接客の中でそういった情報を伝えてくれるよう促していたわけです。
接客が進んでいく中で、なんとか情報を出してくれようとしている気持ちは伝わりましたが、出てくる情報はプロならではの情報とはあまり感じられないものでした。なぜそう感じるかというと、ほとんど全てが「見ればわかる情報」でしかなかったからです。「素材が云々」とか「シルエットが云々」と言われても、大抵のことは目で見ればわかります。
これはお客様も同じで、今のお客様はある程度の知識を持っている人も少なくはありませんから、目で見てなんとなくどういうものかくらいは判断できることも多いわけです。
じゃあプロならではの情報と呼べるものはどんなものかといえば、ひとつの方法として、シンプルに「目で見てもわからない情報」を伝えられると良いでしょう。
素材やシルエットはモノを見て触ったり、タグを見ればある程度わかるようになっています。しかし、その素材が具体的にどのような作り方で、どんな機能性を持っているかであったり、そのシルエットになっている意味はどうなのかといったあたりの情報は、見ただけではなかなか伝わってきません。
例えば、「着てみると意外と軽いコート」があったとして、「着てみると意外と軽いですよね」みたいな情報はプロでなくてもわかります。
でも、そのシルエットが計算されていることで、「アウターの重さは着た時に肩にかかるので、なるべく重さが感じにくいように計算した作りになっているんです。だから、素材が軽い素材ではないのに軽く感じられるんですよ」といった話ができればどうでしょうか。「着ると意外と軽い」というメリットに深みが増してくるように感じませんか?
誰がも見ればわかる情報ばかりで接客することに慣れてしまうと、どんどん言葉に深みがなくなっていきます。そうなればなるほど、「カタログ読んだほうがいいじゃん」「ECサイトで商品情報見ればいいじゃん」ということになっていきます。
商品説明も軽く考えていると、こういうことになりかねないので、「自分がプロならではの情報を出せているか」を考えながらお客様と接していきましょう。
今日の質問です。
・あなたが思う「プロならではの情報」とはどんなものですか?
・その情報を聞くことで、お客様には具体的にどんなメリットがありますか?
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