中国すら匙を投げる惨状。WHOテドロス氏「祖国」で止まぬ蛮行と悲劇

 

今年7月以降、国連やアフリカ連合などから、ティグレイ紛争の調停努力への参加を要請されているのですが、エチオピア政府からの賛同が得られないばかりか、現在、中東・北アフリカ地域の開発問題を扱う会議の共同議長を務め、一時は仲裁者にも名前が挙がったトルコからも、今回は珍しく賛同を得られない事態です。

アビー・アフメッド(Abiy Ahmed)エチオピア首相は、エリトリアとの長年にわたる紛争を終わりに導き、地域に安定をもたらした功績をたたえられ、ノーベル平和賞を受賞するに至りましたが、その彼と彼が率いる勢力が今、地域の混乱を招くきっかけを作っているのは、非常に皮肉としか言いようがありません。

最後に、余談ですが、ご自身もティグレイ人で、TPLF政権で外務大臣・保健大臣を務め、現在はWHOの事務局長を務めるテドロス氏とお話しする機会がありましたが、祖国、そして自民族に降りかかる悲劇に絶望を感じると涙されていたことをお伝えしておきたいと思います。

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