これだけにしておけば、騒ぎにはならなかったのだが、なんと馬場伸幸共同代表が立憲民主党の泉健太代表に抗議したものだから、国会詰めの記者たちも無視できなくなった。
泉代表にすれば、菅氏個人のツイートに党が関与する必要はなく、投稿撤回と謝罪の要求に応じる筋合いもない。
そこで、馬場氏は2月1日、国会内の菅氏の事務所を訪れ、抗議文を手渡した。
ところが、ここで馬場氏は維新と橋下氏は「全く関係がありません」と断言してしまった。それならなぜ、橋下氏と維新に関するTwitter投稿に対し、維新というれっきとした政党が抗議行動を起こすのか、理解できない。
しかも、菅氏に向かって馬場氏はこう言った。「菅さんのツイッターの文章を読み解くと、われわれがアホなのか知りませんが、橋下氏と維新に対しての侮辱発言であるとわれわれが解釈をしているということです」と答えた。
橋下氏と維新に対しての侮辱発言だから、代表して維新が抗議しているということなのだ。なぜ無関係な個人の代弁までしなくてはならないのか。
党に所属しておらず、顧問弁護士でもないが、創設メンバーとして今でもつながりは深いというのが正確なところではないだろうか。
そもそも、橋下氏を維新と完全に切り離して見ている人は、あまりいないだろう。菅氏の文章もそのために紛らわしい書き方になったとみるべきだ。
法的には無関係だが、絆は強い。しかし、一体であるとは見なされたくない。そんな微妙な関係にあるのが維新と橋下氏だろう。なのに、なぜ維新がわざわざ橋下氏と一体だと誤解されやすい行動をとるのか、さっぱりわからない。
おりしも、MBSテレビで1月1日に放送された特番『東野&吉田のほっとけない人』に橋下氏と松井大阪市長、吉村大阪府知事がそろって出演したことに対し、局の内外から「報道の政治的公平性を欠く」との声が上がっている。MBSの社内調査もスタートしたばかりだ。
もはやさしたる影響力もない菅氏のTwitter投稿に過剰反応したばかりに、かえって橋下氏の活発なテレビ出演に対する批判を強めてしまったように思えてしかたがない。
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