ロシア軍がウクライナ「原発攻撃」の暴挙。戦火に対する備えゼロの現実

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3月4日、ロシアの攻撃を受けたウクライナのザポロジエ原発で火災が発生し、同国のみならずヨーロッパ全土が危機に直面しています。そしてウクライナ当局は同日、ザポロジエ原発がロシア軍に「制圧」されたと発表しました。この状況を予測していたのは、国際政治経済学者の浜田和幸さん。浜田さんは自身のメルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』で今回、ソ連時代に建造されたウクライナの原発15基の安全性が既に危険水域に達しており、戦火に対する備えもできていないと指摘するとともに、その原発に火が付けば、欧州全域が放射能汚染に晒されるとの警告を発しています。

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ウクライナのアキレス腱は15基の原発の安全性

ぶっちゃけ、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻はまだまだ序の口に過ぎません。

報道を見る限り、首都キエフはロシア軍によって包囲はされているものの、市民の抵抗もあり、陥落には至っていないようです。

ロシア軍による民間施設や民間人への攻撃は決して許されるものではありません。

しかし、22年以上にわたり「独裁体制」を築いてきたプーチン大統領にとっては、軍人も民間人も「敵は敵」にしか見えないのでしよう。

そんなプーチン大統領にとって「奥の手」があることを関係者はロに出しません。

「口にするのも恐ろしい」からです。

それはソ連時代に建造された15基の原発の安全性に他なりません。

ご承知のように、ベラルーシから攻め入ったロシア軍が最初に抑えたのはチェルノブイリ原発でした。

実は、ウクライナの電カの50%は原発によって賄われているのです。

15基の原発の内、12基は建設から30年以上が経っており、ヨーロッパの安全基準からすれば、明らかに「危険水域」に達しています。

ウクライナ政府は2017年の時点で、「危険な状態に直面しており、2023年までに廃炉か大規模な改修を行う」と決定しました。

ところが、財政危機の影響で、安全対策は放置されたまま、今日に至っているわけです。

キエフの専門家日く「もし、このままの状態が続けば、チェルノブイリや福島の原発事故とは比べ物にならない大災害が起こる可能性が高い」。

そうなれば、ヨーロッパ全土が放射能汚染に見舞われることは火を見るよりも明らかです。

なぜなら、老朽化の進むウクライナの原発はいずれをとっても、戦火に対する備えはできていないからです。

見方を変えれば、全てソ連製の原発であり、ロシアにとっては簡単に遠隔操作でストップさせたり、攻撃の標的にもできると思われます。

今回、ロシア軍の侵攻が始まる以前から、既に15基のウクライナ原発では異常が感知されていた模様です。

サイバー攻撃の対象になっていたのかも知れません。

更に深刻な放射能汚染はウクライナ東部のドネツクにあるユンコム地下核実験施設でも発生していました。

残念ながら、ウクライナはチェルノブイリ原発事故に限らず、国内各地で放射能汚染の危機に晒されていたのです。

ぶっちゃけ、ロシア軍の攻撃次第ですが、意図的にせよ、偶発にせよ、ウクライナ国内の原発に火が付けば、ヨーロッパ全域が放射能汚染に呑み込まれてしまいます。

誰も恐ろしくて口にしませんが、現実は悪夢と隣り合わせと言っても過言ではありません。

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image by: Shutterstock.com

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