プーチン失脚は1年以内か。全てを失う前に新興財閥軍団が起こすクーデター

 

シロビキ内の分裂

さて、シロビキ内で分裂が起こっています。1月31日、全ロシア将校協会が、「ウクライナ侵攻反対」「プーチン辞任」を求める公開書簡を発表しました。

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なぜ将校たちがウクライナ侵攻に反対かというと、長期的にロシアが負けるからです。

この公開書簡には、ウクライナ侵攻の結末予測が記されています。

ロシアは間違いなく平和と国際安全保障を脅かす国のカテゴリーに分類され、最も厳しい制裁の対象となり、国際社会で孤立し、おそらく独立国家の地位を奪われるだろう

これ、侵攻の約1か月前に出されていることに注目です。

現状

  • ロシアは平和と国際安全保障を脅かす国のカテゴリーに分類された
  • 最も厳しい制裁の対象となった
  • 国際社会で孤立した

この3つはすでに実現しています。最後に残っているのは、

  • 独立国家の地位を奪われる

これは、どうなるかわかりませんが。

※ この件詳しく知りたい方は、「全ロシア将校協会が『プーチン辞任』を要求…!キエフ制圧でも戦略的敗北は避けられない」をご一読ください。

いずれにしても、シロビキ内で分裂が起きていることは間違いありません。

外様新興財閥がプーチンに反逆

そして、新興財閥の不満も高まっています。

なぜでしょうか?

今回の経済制裁で、もっとも打撃を受けるのが彼らだから。SWIFTから外されて、ビジネスが厳しい。欧米のビジネスパートナーがどんどん去っていく。欧米で資産が凍結されている。豪邸、高級マンション、スーパーヨット、プライベートジェットなどが没収されている。

彼らは問います。

なぜ?

答えは、「プーチンがウクライナ侵攻を決断したからだ」となるでしょう。

毎日新聞3月4日。

ロシア第2の石油大手ルクオイルは3日、ロシアによるウクライナ侵攻を非難する声明を発表した。ロシアの主要企業でウクライナ侵攻を公に批判したのは初めてとみられる。

 

英紙フィナンシャル・タイムズなどによると、ルクオイルは3日に「ルクオイルの取締役会はウクライナで起きている悲惨な出来事に懸念を表明し、この悲劇の影響を受けた全ての人々に深く同情する」との声明をホームページに掲載。「私たちは武力紛争の迅速な停止を求め、外交手段を通じた交渉による解決を全面的に支持する」とした。

これは、プーチンから見れば、明らかな「反逆行為」です。

つづいてCNN3月2日。

ロシア実業界の大物として知られるミハイル・フリードマン、オレグ・デリパスカ両氏が2月27日、それぞれウクライナ侵攻の中止を求める声を上げた。

フリードマンは、ロシア金融4位アルファバンクの会長。デリパスカは、「アルミ王」と呼ばれ、「ルサル」のトップ。彼らにとってプーチンは、「自分たちの資産を守ってくれる存在」でした。ところが、ウクライナ侵攻後は、「自分たちの資産を激減させる迷惑な存在」になっています。

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