なぜ、年収1000万超のサラリーマンは「あえて上司に恩を売る」のか

 

当時のこの部長の悩みは、まずは売り上げを増やすことだったと思います。で、降格してひと月ほどで、海外のグループ会社から新規案件の情報をもらったんですね。海外で自分たちの顧客が、他の会社に買収されたから、インフラの移転(マイグレーション)の案件が発生したらしいんです。で、その会社は日本にも支社があるから、紹介してあげるから会ってみたら?ということでした。

当然この会社は外資系なので、プレゼン資料も営業活動も英語ができないと話にならないわけで、それができてヒマだったのは私だけでした。結果的に、売り込みに成功してそこそこの案件になったんです。しかも移転のオペレーションも私がやりまして、ついでにそこで新しい案件も拾うことができました。

ちなみに私は営業職ではなかったので、営業会議にも出ることなく、つまり部長から見たら、自分の与り知らないところで、突然売り上げが発生したわけですね。これはポジティブな驚きですよね。

まずここで部長の仕事に貢献しました。

そうしたら社内のウワサで、とてつもなくデカい案件でクレームが起こっているらしいってことが私の耳に入ってきたんですね。私には関係ない話だろうと思っていたら、部長から連絡が来まして、このクレームの案件をどうにかしてくれないかというお願いが来ました。

まさに、部長の困りごとですよ。こういう仕事は絶対に成功させなきゃなりません。結果として2週間で火消しに成功しまして、そのままその案件を引き継ぐことになりました。

それが6月頃の話なんですが、8月の経営会議でこの部長が私のことを正社員に登用するようなリクエストを出してくれたんですね。私のことを降格させたその本人が、半年後には私を正社員に昇格させようとしてくれたのは、半年間で2回も部長の悩みごとを解決させたからなんですよ。

フツーは、自分を降格させた上司って、ムカつく敵でしょ。そう思うから、部長の困りごとが目に入らなくなるんですよ。人間の感情なんて、ちょっとしたことで引っ繰り返るんですよ。

そして一度ポジティブな関係を作れたら、そこからは強烈な味方になる可能性もあるんです。だから上司の困りごとにフォーカスすることって効果があるんですよ。

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【著者】 佐藤しょ~おん 【発行周期】 平日刊

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