「中国産」について、日本人のステレオタイプを変えなければならないだろう。確かに、中国製品はまだ個々に規格外の品質である。全体的に見れば、中国製品の品質はここ数年で大きく向上している。化粧品、日用品、家電、アパレルなど、高品質の中国製品は次々と生まれて、日本に輸入されてきた。高めの「日本製」は厳しい状況に置かれているに違いない。
最近、「中国産アサリが日本産に化ける」というニュースがあった。産地偽装の背景には、国産アサリの減少がある。減少した分を補うように輸入アサリが増加し、今では中国など「外国産」が9割を占める。
偽装することは勿論いけない。しかし、なぜ国産アサリの減少という事実を隠すのか。日本人の一般的な心理特性は、いまだに国産だけを信じ、中国産を信用しないことである。企業はこのメンタリティに合わせて偽装している。
時には、「国産」に拘ることは一種のこころの閉鎖であるかも知れない。海外の人にも、ものにも心をもっとオープンにすればいいんだ。「日本製」というより「日本技術」に誇りを持ち続ければいい。
日本と中国の間の「楽話(らくわ)」を評論する黄文葦さんのメルマガ詳細・ご登録はコチラ
image by: Shutterstock.com
ページ: 1 2