吉野家炎上騒ぎはアラフィフへの警鐘。学ばなければすぐお払い箱に

 

よく、「自分たちの世代は上の人たちにボロクソに言われてきた」とか、「学生の頃の部活では鉄拳制裁が当たり前だった」「新人の頃、エッチな話題でからかわれたりしてた」というようなことを、自分の不適切な行動の言い訳にする人たちがいます。

私の年代は特に多いかもしれない。でも、そんなことはもうダメなんです。ボロクソに言われたからといって、自分の部下や後輩にボロクソに言っていいわけなんてない。鉄拳制裁されたからといって、鉄拳制裁していいわけなんてない。性的な話やら私生活に踏み込んで若者をからかうなんて言語道断。

はっきりとした境目に気づかなかったかもしれないけれど、「私たちの若い頃」と「2022年現在」の間には、明治維新くらいものすごい大きな改革が起こっていて、江戸時代の武士だったら、町民に失敬なことをされたら「斬り捨て御免」で許されたかもしれないけれど、明治に入って同じことをやったら警察に捕まり、罪に問われる。それくらいの違いが、すでに生まれているのです。

御同輩よ、気をつけよう。私たちがあの頃少しでも嫌だと思ったことは、連鎖させちゃいけないんだよ。あの発言をした当人を断罪し、叩きのめす、という風潮になっていますが、そうではなく、この騒動から何を学び、自分の建設的な言動にどう紐づけていくか。そこに頭を巡らした方がよっぽどいいんじゃないのかな。

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有限会社ヒューマン・ギルド 取締役研修部長 公認心理師(登録番号: 29160号) 。日本アドラー・カウンセラー協会認定シニア・アドラー・カウンセラー。日本アンガーマネジメント協会認定 アンガーマネジメント・ファシリテーター 平成元年 三菱電機株式会社 入社。その後、ビジネス誌編集、語学専門学校専任教師など、20年以上にわたるビジネス経験を経て、自身が働く中で壁に当たった際に出会ったアドラー心理学を修得。 現在、日本におけるアドラー心理学の一大拠点であるヒューマン・ギルドにて、アドラー心理学研修講師(企業・自治体、教育機関、個人等)、カウンセリング、書籍執筆などを担当。

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