ロシアの美人すぎる元検事総長が反戦の意。なぜか逮捕されない特別な理由とは

 

ナタリア・ポクロンスカヤさんとは

一人の例は、クリミア併合が起こった2014年に日本でも有名になった、「美人すぎる検事総長」ナタリア・ポクロンスカヤさんです。

ナタリア・ポクロンスカヤさんは1980年、ウクライナのルガンスク州で生まれました(今、激しい戦闘が起こっている場所です)。当時ウクライナは、もちろんソ連の一部でした。

1990年、両親と共にクリミアに引っ越します。2002年、ハリコフ国立内務大学を卒業。卒業後は、クリミアの検察で働いていました。

2014年3月11日、クリミアはウクライナから独立を宣言。この日、彼女は、検事総長に任命されました。2014年3月18日、ロシアは、クリミアの編入手続きを開始します。

この後、彼女は「美人すぎる検事総長」として、日本でも有名になったのです。

ナタリア・ポクロンスカヤは2016年、与党「統一ロシア」所属の下院議員になっています。私は、特に彼女に注目していたわけではありません。

しかし、2018年から2019年にかけて「お!?」と思ったことがあります。ナタリア・ポクロンスカヤさんは、「統一ロシア」議員の中で、一人だけ「年金改革」に反対したのです。

年金受給開始年齢を引き上げる、この改革。男性の年金受給開始年齢が、60歳から65歳まで引き上げられました。日本人は、「別に普通じゃん」と思うでしょう。

しかし、ロシア人男性の平均寿命は、2020年時点で【67歳】(ちなみに日本人男性の平均寿命は、81歳です)。つまり平均的ロシア人男性が年金をもらえる年数は【2年】ということになります。

それで、ロシア全土で、「反年金改革」のデモが起こったのです。

しかし、プーチンに絶対忠誠を誓っている与党「統一ロシア」は、当然年金改革を主導する立場です。そんな中、ナタリア・ポクロンスカヤさんは年金改革に反対したのです。

このできごとがあるまで、彼女は、「クリミアの希望」として、クレムリンから期待されていました。しかし、冷遇されるようになり、2021年に議員を辞職しています。

2021年10月、彼女はカーボベルデ共和国駐在ロシア大使に任命されました。カーボベルデ共和国は、アフリカ大陸の西側にある、人口55万人の島国です。言葉は悪いですが、「島流しの刑」ですね。

しかし、今年2月、「独立国家共同体・在外同胞・国際人道協力局」副局長に任命されました。

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