韓国・ユン政権の頭脳が日韓関係のカギを握る?朴敏植とはどんな人物か

kp20220311
 

韓国の尹錫悦(ユン・ソンヨル)次期大統領の特別補佐役で朴敏植(パク・ミンシク)という人物がいます。日本のニュースではあまり報じられない名前ですが、尹錫悦氏にとってかなりのキーパーソンのようです。韓国でもあまり知られていないという朴敏植という男はどのような人物なのでしょうか?メルマガ『キムチパワー』の韓国在住歴30年を超える日本人著者が、 そんな彼について掘り下げて紹介しています。

朴敏植_尹次期大統領特別補佐役(特補)

尹錫悦(ユン・ソンヨル)次期大統領を取り囲む人々をときどき紹介してきたが、今回は朴敏植(パク・ミンシク)という人をご紹介したい。

この人は前面にはほとんど出てこないため筆者も全然知らない存在だったが、中央日報の記事によって知った。

去年2021年の7月2日、まだ党内での予備選挙が佳境を迎えているころに、元喜龍(ウォン・ヒリョン)氏が朴敏植氏に電話をかけ、「なんで俺でなくてソンヨルさんなんだよ?」と言った(ちなみに朴敏植氏は現在、尹次期大統領の特別補佐[特補]として働いている)。

尹錫悦氏を助けることにした朴敏植氏に対して人間的な寂しさを吐露したのだ。元喜龍と朴敏植の二人は、司法試験の勉強をいっしょにしながらずっと親交を深めてきた親友だったからだ。

酔った声の元喜龍に朴敏植が返事をためらっている瞬間、携帯電話からは元喜龍ではない別の男性の音声が流れてきた。その声の持ち主は、なんと尹錫悦氏だった。

尹錫悦は「ミンシガ(=ミンシク君といった意味。韓国語特有の愛称表現)、元喜龍さんもわれわれとともに政権交代の意思を共にすることにしたんだ」と言ったのだった。

朴敏植が「国民の力」の大統領選予備選挙で受験生時代に苦楽を共にした元喜龍候補ではなく、尹錫悦のほうを選んだのにはそれだけの理由があった。

特捜通(特別捜査に精通した)検事出身の朴敏植は、同じ特捜通検事として司法研修院2期生の先輩である尹錫悦と検察在職時代には、これといった親交はなかった。二人の縁は、朴敏植が検察を離れる決心をした2006年9月に訪れた。

朴敏植は国情院盗聴事件の捜査当時、金大中政府の林東源(イム・ドンウォン)、辛建(シン・ゴン)元国情院長を拘束起訴した。

また法曹不正事件の捜査では法曹界の先輩たちを大挙拘束し、「ブルドーザー」というニックネームをつけられていた。

順風満帆でソウル中央地検特捜部(東京地検特捜部に相当)検事として働いていた朴敏植が突然辞表を出した(理由は不明)という消息を耳にするや、同じように平検事の身分だった尹次期大統領が電話をかけてきて、いきなり「会おう」と言ったという。

二人はソウル瑞草洞(ソチョドン)のある食堂で向かい合って座った。

これといった親交もなかった朴敏植に尹錫悦がいきなり「わたしは以前辞表を書いて弁護士をやってみたので分かるのだけれど、あなたのような検事体質は弁護士にはなれない。早く帰って仕事をしろ(検事にもどれ)」と戒めたという。

print
いま読まれてます

  • 韓国・ユン政権の頭脳が日韓関係のカギを握る?朴敏植とはどんな人物か
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    MAG2 NEWSの最新情報をお届け