文在寅から4度の左遷。韓国新法務部長官の人事に野党猛反発の訳

 

韓長官はまた、「中立的で公正な検察を作ろう」と述べた。彼は「大韓民国はそうできる国でなければならない」として「大韓民国国民は短い時間で民主化と産業化を同時に成し遂げた偉大な人々であり、そのような公正なシステムを持つ資格が十分な人々であるため」と話した。

韓長官は「これから私と共に重大犯罪に対する対応空白を最小化し、刑事司法体系を正すよう最善を尽くしてみよう」とし、「検察の政治的中立性と公正性を高め、実力のある検察・警察が牽制と均衡のシステムを備えるよう努力しよう」と話した。

韓長官は「大韓民国で検察の仕事は国民を犯罪から保護することであり、すべきことをまともにする検察を恐れる人はただ犯罪者だけ」と語った。それと共に「所信を持って正当な業務遂行をした公職者を不当な外圧から守る」とし、「それは同僚の皆さんが私にしてくれたことでもある」と話した。

彼は2019年「チョ・グク捜査」等、文在寅政府人事を狙った捜査を指揮し、2020年チュ・ミエ前長官時代に左遷人事を受けるなど計4回も左遷人事されるという屈辱をうけた。最終的に「嫌疑なし」を勝ち取った「チャンネルA事件」で2年間検察捜査も受け続け、当時与党(民主党)関係者らと訴訟戦もした。

韓長官は「法務部は大韓民国建国以来、名称が一度も変わっていない二つの省庁のうち一つ(残りは国防部)」とし、「私は以前からその事実がこの省庁がすべきこと、進むべき方向がそれだけ単純明瞭だということを示していると考えていた」と述べた。さらに、「法務部の英文名称は『Ministry of Justice』だ。忘れないようにしよう。私たちは常にシステムの中で「正義(Justice)」に至る道を探さなければならない」と述べた。

韓長官は「私は『正義と常識の法治』を今後法務部が進まなければならない方向として提示しようと思う」とし、「法務部は特に力なく疎外された国民を暖かく保護する心強い垣根にならなければならない」と力説した。さらに「法がまともに執行されず社会が乱れると、その被害は特に社会的弱者に倍になってかえっていくことになる」とし、「いつも忘れないようにしよう。私たちは国民の血のような税金で月給を受け取る人々であることを」とし、さらに「国民に水準の高い(法務・行政)サービスで数倍にして返さなければならない使命がある」とも述べた。

ちなみに、歴代政府の初の内閣構成時期を見ると、李明博政府の場合、就任17日で、朴槿恵政府は朴元大統領就任51日で初代内閣構成が終わった。文在寅政府は野党の反発にあい、内閣完成まで6か月以上(195日)かかった。第20代大統領の尹大統領の内閣構成は就任1週間で国務総理と2つの長官のポストが未定だがほぼ形は整った格好だ。完全になるまで何日を要するか。一つの関心事ではある。

(無料メルマガ『キムチパワー』2022年5月19日号)

image by: 尹錫悦 - Home | Facebook

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韓国暮らし4分1世紀オーバー。そんな筆者のエッセイ+韓国語講座。折々のエッセイに加えて、韓国語の勉強もやってます。韓国語の勉強のほうは、面白い漢字語とか独特な韓国語などをモチーフにやさしく解説しております。発酵食品「キムチ」にあやかりキムチパワーと名づけました。熟成した文章をお届けしたいと考えております。

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