アメリカのガソリン価格 過去最高を記録
米国においてもガソリン価格が高騰、市民を悩ませ、それをバイデンの不人気に拍車をかける。
3月7日の集計で1ガロン(約3.8リットル)あたり平均4.14ドル(約480円)と、過去最高を記録した。
全米自動車協会(AAA)にデータを提供している調査会社の石油価格情報サービス(OPIS)が、全米のガソリンスタンド14万カ所からのデータに基づき算出。
これまでで最も高かったのは、2008年7月の4.11ドルだった。ロシアがウクライナ侵攻を始めた2月24日からの上げ幅は、3月7日時点で60セント、7日までに1週間で52セント上がる。
この値上げ幅の加速は、2005年に大型のハリケーン「カトリーナ」がメキシコ湾沿いの石油施設を直撃したときを上回るほどだ。アナリストは、今後、4.50ドルまで上がり、場合によっては5ドルにまで達すると指摘する。
ただ、国際エネルギー機関は5月12日に、「ウクライナ侵攻のロシアの減産で世界的に石油が不足することはない」との見方をする。
石油精製の能力不足の影響により、ガソリンの在庫の管理がうまくいっていないことが、高騰をもたらしたとも。今夏には1ガロン=6.2ドルにまで達するともいわれる。すでに州によっては、日本の価格を上回るところまで高騰しているという。
■参考文献
● 「米ガソリン価格、過去最高値を記録 さらに高騰の見通し」CNN.co.jp 2022年3月8日
● Zahra Tayeb「インフレはプーチンのせいだけではない…最大の原因はアメリカの政策にある」 BUSINESS INSIDER 2022年3月29日
(『モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)』2022年5月29日号より一部抜粋)
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