ドイツでは、驚くべき価格でひと月の間だけ公共交通機関に乗り放題というチケットが発売されるそうです。今回のメルマガ『Taku Yamaneのイェーデン・ターク』では著者で長くドイツに暮らすTaku Yamaneさんが、その激安チケットについての詳細と、それが発売されたきっかけに「ウクライナ戦争」が関係している理由ついて語っています。
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ドイツで激安電車切符が売られている件
いつもご愛読ありがとうございます。
さて、本日はドイツで発行される9ユーロチケットについてです。
簡単に言うと、「9ユーロでドイツ全土特急以外の公共交通機関1月乗り放題券」です。
もう少し詳しく言います。
6、7、8月だけ特殊な電車チケットがドイツで発売になります。
まあドイツでは他のヨーロッパ諸国同様、交通エリアが決められていて、そのエリア内では1日5ユーロとか、一つエリアを超えると1日10ユーロなど決められています。バスに乗ろうが電車に乗ろうが関係ありません。で、そういう感じで1週間券、1月券などなどバリエーションがあるんですが、ドイツ政府がドイツ全土で使用できる1か月9ユーロ券を発売したのです。日本の青春18切符みたいなシステムで特急や長距離バスには使用できないのですが、通常列車を使えば、理論上ドイツ全土を9ユーロで旅行し放題となります。
因みに、これがどこまで破格のチケットかというと、自分の住んでいるBad HomburgからFrankfurt中心部まで電車1日乗り放題券を買うと10ユーロかかります。今は最低でも週に一回フランクフルトに行っているので、月40ユーロかかる計算になりますが、これが9ユーロになり、さらに他の用事で出かける際も含めて1月9ユーロ。なんてお得なんだ。
とまあこんなことになったのには理由がありまして、ウクライナ戦争と関係しています。
ご存じの通りウクライナ戦争のせいでガソリン代がとんでもないことになっておりまして、1リットル200ユーロを超える日もあります。これを抑えるには需要を抑えるしかないということで、ドイツ政府が考え出した方法が、「電車賃を下げて自家用車の使用を抑える」というものです。最初は車を持っている人に対する割引を考えていたそうですが、それだと不公平だという意見が出たため、一律9ユーロという案が議会を通りました。
これがガソリン代に影響を与えるかどうかは分かりませんが、安月給で働いている自分には最高に嬉しいですね。
因みにドイツはいよいよアフターコロナという状況で、公共交通機関でマスクを着ける以外はあらゆる制約が撤廃されつつあります。
いろんな行事も動いていますし、今年はミュンヘンのオクトーバーフェストも開催されます。
いよいよ平時がやってきますね。やっとです。
元々ドイツ人はマスクを着けたがらない人たちばかりなので、マスクいらないと言われれば誰もしません。もうほとんど街を歩いていてもマスク民は見かけないですね。
マスク買うのも面倒だったので、この辺りも助かります。言っても感染者数ってそんなに減っていないのですが、もう良いでしょ(笑)。
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