「プーチンを打ち負かせ」世界的投資家が国際会議で唱えた裏側

 

従順なウクライナの国民は、この8年間、自国の腐敗した傀儡政権がロシア系の住民を殺すことに大した抗議もできない状態でした(ゼレンスキーたちは抗議を弾圧し野党関係者を逮捕しています)が、フランスやドイツの国民は違います。彼らは政府に対して従順ではありません。上記のような「寒い冬」になり、仲間が死に始めれば、すぐに牙をむき、暴動を起こし、政府を転覆するでしょう。そうした革命の歴史的伝統を彼らは背負っているからです。そして、ディープステートと呼ばれる影の支配層(の多く)もそれは望んでいないのです。

というようなわけですから、6~7割方、ウクライナの戦争も先が見えてきました。結果として、日本にICBM(大陸間弾道ミサイル)やSLBM(潜水艦発射弾道ミサイル)が打ち込まれる可能性も低くなりました。

ただ、世界大戦の危機は遠退いても、経済的混乱とエネルギーや物資の不足状態は、しばらく酷くなる一方かもしれません。「食糧安全保障」や「エネルギー安全保障」を真面目に考えてこなかったことのツケが、こういう時に回って来るのです。いくらお金があっても、無い物を買うことはできません。

ロシアは、先日、食糧不足が心配されるアフリカ諸国に食糧援助を約束しました。もちろん、「ロシアの敵」になってしまった日本に売る穀物はありません。西欧諸国は、ポーランドを通してウクライナの小麦を買っていますが、日本に売る分が残っているかどうかは不透明です。もちろん、日本の主要輸入先であるアメリカやカナダも、今から「穀物不足だ」「食糧難だ」と大騒ぎしていますから、かなりの高値をふっかけてくるでしょう。中国は、既に準戦時体制を敷いて、ちゃっかり穀物の備蓄を済ませています。これもまた事態を悪化させる要因になっています。

今後、「食糧難とエネルギー不足」のディテールがどうなるかは予測できませんが、大雑把に考えて「インフレ」が酷くなるのは間違いないでしょう。一方で、アメリカでの株の暴落と金利の上昇を見れば、景気が悪くなることも避けられそうにありません。これが「スタグフレーション(不景気なのに物の値段が上がる状態)」です。不景気と物価高、この組み合わせは最悪ですね。

私たち庶民サイドでは、取り敢えず、食料品や生活必需品の「備蓄」をするしかありません。まずは、お米や缶詰などを少しずつ買い貯めることです。そして、必要なものは、早目に買っておく。時間が経つとものの値段が高くなるばかりか、商品が品薄になってしまいます。さらに、農地があれば安心ですが、小さな家庭菜園、あるいはベランダや部屋にプランターを置いて野菜などを育てることによっても、ある程度の栄養を補助することはできます。食べられる野草などの知識も役に立ちそうです。いろいろと智恵を出し合って、逞しく生き延びる工夫をしましょう。

ただ、こうした経済や物流の混乱というものも永遠に続くわけではありません。人類という集団には素晴らしい「復元力」があり、一見滅びたかに見えるものも、必ず「復活」するからです。

たとえば、日本における、第二次大戦後の「復興」には、世界の眼を見張らせるような勢いがありました。ソ連崩壊後のロシアも、ハイパーインフレ等の経済混乱から予想以上の速さで抜け出し、市場にはソ連時代以上の活気が返ってきました。

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