「あなたは中国人でしょ?」中国人が日本で遭遇した“さりげない差別”

2022.06.22
No. Courageous young female extend hand in stop gesture oppose against domestic sexual violence abuse racial gender discrimination. Millennial lady rebel against violation of women rights. Copy space
 

相手がどういう心境でそう言ったのか、なかなか理解できない。もし当方が餃子を作ったから「あなたは中国人でしょう?」と言われたら、それはそれでわかりやすいだろう。

もしかしたら、相手はルールを守らない中国人と接したことがあり、中国人に対して良い印象を持っていなかったのかもしれないし、もしくは当方の日本語のアクセントは外国人だと分かっただけで、悪気があって言っているのではないのかもしれないね。

確かに、中国人観光客や在日中国人の中には、日本では悪いことをしたり、罪を犯したりする人もいる。これは残念なことだ。まず、外国人には、日本での法律やルールを守っていただきたい。そしたら、日本人が抱く外国人のイメージが変わる。

ところで、もっと言いたいことは、日本人は外国人に対する見方を変え、ステレオタイプをやめるべきだ。多くの外国人が日本で体験した「差別」は、人権侵害レベルのことではないが、心ない言葉によって不快な思いが生ずる。それは「軽い差別」あるいは「さりげない差別」だと言える。

例えば、最近、家近くゴミ置き場で、こんな残念なやりとりを見つけた。前日、放棄されたスーツケースに「ベトナムへ持って帰れ!」と書かれた張り紙があった。翌日、ひらがなとベトナム語の張り紙に変わった。「ベトナム人じゃないよ。にほんじんおばあさんはすてたよ」という。そこで、「ベトナム」という特定の国の名が出されたことは残念だ。ゴミ置き場でも差別が出た。

ある在日中国人留学生が来日したばかりの時に一つ忘れられない「差別」を話してくれた。その留学生が日本の銭湯を体験したくて、靴を履いたまま床に一歩踏み込むと、受付のおばあちゃんに止められた。さらにおばあちゃんに「君は中国人でしょう。日本のルールがわからないダメよ」、と厳しく言われた。

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その留学生は「すごくむかつく。当時は日本語がまだ不自由で、どう言い返したらいいのかわからなかった。ただ、向こうの態度からすると、自分が歓迎されないなと感じた」、と語った。

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