「一身上の都合」として6月10日に埼玉西武ライオンズを異例ともいえる自主退団した川村啓真元選手。昨年秋のドラフトで國學院大学から育成ドラフト4位で入団した期待のルーキーだった。それゆえ、シーズン途中の退団に多くのファンが疑問を抱いたが、その背景には思いもよらぬ理由があったようだ。
首謀者の兄の逮捕で不正受給発覚の疑い
6月27日のフラッシュが川村元外野手の退団に至った経緯の詳細が詳しく報じられている。
退団の4日前、川村元外野手の実兄が山梨県警に逮捕された。2020年の緊急事態宣言の中、国の持続化給付金を不正受給した詐欺容疑だった。
川村容疑者は投資セミナーで山梨県の大学生を勧誘し、個人事業主のように偽装して給付金を受給させ、手数料として15%から40%を受け取っていたという。
これが川村元外野手退団の引き金になってしまう。
記事によると、川村元外野手も兄の指導の下に不正受給をしたといい、兄が山梨県警から事情聴取を受けていた逮捕当日には球団に事情を説明していたという。
球団弁護士の指導で給付金を返還したことから逮捕は免れたものの、本人からの退団の申し出は受理されたと記事は報じている。
フラッシュが球団に事実確認をしたところ、「川村啓真氏は、一身上の都合で当球団を退団いたしました」とのみ回答があったという。
育成契約ながら國學院大学4年生の春には東都大学1部リーグでベストナインと首位打者を獲得した川村元外野手。現在のところ真偽は不明だが、仮に報道が真実であれば、軽い気持ちで行った給付金受給で大きな代償を払うことになってしまった。
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まだまだ氷山の一角。これから芋づる式に発覚か
警察庁がまとめた2020年7月から2022年5月までに摘発された持続化給付金詐欺の容疑者のデータでは、全体の62.0%が20代という圧倒的な多さだった。
投資セミナーで勧誘され、持続化給付金と同時期に国民全員に一律10万円配布された「臨時給付金」と同じように誰でももらえると説明され、個人事業主や確定申告などの知識がない情報弱者の学生が「申請名義人」として利用されたとみられる。
6月15日に経済産業省サイトでは持続化給付金の不正受給者1285名を実名で公開。その後、不正受給金額の返還と延滞金を納付したものは名前を削除されている。
言い換えれば、給付金を返還して名前を消された人物の中には、大学を卒業して現在は社会人になっている人も多くいるということになる。
その中には、ここ数年でブレイクしたスポーツ選手や芸能人も含まれている可能性は十分考えられ、大学生らを勧誘した人間が逮捕されることで、これから芋づる式に著名人の名前が出てくることもありえる。
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悪気がなかったとはいえ、軽率な行為をしてしまったことは事実。思い当たる節がある人は一刻も早く不正受給した金額を返還すべきだろう。