急激な円安で大儲け。今さら聞けぬ「FX長者」続出のカラクリと“落とし穴”

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エネルギー価格、原材料価格の高騰に加えて、急激な円安が進行したことでさまざまな物の値段が上がって苦しむ国民が多くいる一方で、その円安によって大儲けしている人たちがいるのだとか。今回のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』では、元国税調査官の大村さんが、いまさら聞けない「FX」で利益があがる仕組み、「レバレッジ」と「スワップポイント」について解説。大きく儲かる可能性がある裏返しとして、落とし穴があることも伝えています。

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今、FX長者が続出しているカラクリ

昨今、急激な円安が進んでいますね。年初と比べると20%近くも円安が進んでおり、その影響で物価が上がっています。生活が苦しくなっている人も多いかと思います。

その一方で、この円安により大儲けしている人もいます。それはFX投資をしている人たちです。

金融投資には、FXというものもあります。少し前にブームになったので、FXという言葉自体はご存じの方が多いでしょう。最近は一時のブームは去り、あまりFXについては聞かれなくなりましたが、現在は歴史的な円安により、ひそかに大儲け状態となっているのです。

なぜ円安になればFXで大儲けできるのか?そもそもFXとは何なのか?そういう「今さら聞けないFXに対する疑問」に今回はお答えしようと思います。

FX取引というのは、ざっくり言えば、外貨を売買する取引のことです。たとえば、円でドルを買うというようなことです。以前に円が高くドルが安かった時に、円でドルを買っていれば今はドルが上がっているので、単純に利益が出ています。

しかし、FXで儲ける仕組みというのは、それだけではありません。 FXにはある仕掛けがあるのです。というのもFXは、レバレッジを利用することで、自分の持ち金の何十倍、何百倍の取引ができるようになっています。

レバレッジというのは、証拠金を預託し、その証拠金の何十倍、何百倍の取引をするものです。もしその証拠金分の損失が出た場合は、その時点で取引がストップしてしまいます。つまり、自分の元手の数倍、数十倍の取引をすることができるということです。

もちろん、儲けは大きくなるが、損失もその分大きいのです。典型的なハイリスク、ハイリターンです。たとえば、10万円を証拠金として預託し、10倍のレバレッジを利用したとします。すると10万円の10倍の取引、つまり100万円の取引ができるわけです。

●FXのスワップポイントとは?

FXにはもう一つ「スワップポイント」という儲けの仕組みがあります。スワップポイントというのは、金利の安い通貨で金利の高い通貨を購入した場合、その金利の差額を毎年受け取れるというものです。

たとえば、日本円でメキシコのペソを買った場合。日本は現在、ほとんど金利がゼロの状態が続いています。一方、メキシコは7%程度の金利があります。この差額、つまり7%の金利を毎年、スワップポイントとしてもらえるというわけです。

なぜこういうことが生じているかというと、FXの取り扱い会社は、顧客が購入したメキシコ・リラを現金で保管しているわけではなく、メキシコの銀行などに預金しています。そのため、金利が発生し、それを顧客に還元するというわけです。

このスワップポイントは、厳密に通貨の金利差ではなく、FX運用会社によって違ってきます。

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