●FX大儲けの仕組みと落とし穴
今の日本は、金利はゼロに等しいですが、世界には金利が高い国はたくさんあります。だからFXの「レバレッジ」と「スワップポイント」を利用すれば濡れ手に粟で儲けることもできるのです。
たとえば、先ほどのように10万円を預けて20倍のレバレッジを利かせたとします。すると200万円分FXに投資することができます。この200万円でスワップポイントが7%稼げるメキシコ・リラを買えば、年間14万円の利子がもらえるのです。月にすれば約1万2千円の収入が得られるということになります。
つまり10万円投資しただけで、月に1万2千円の利子が受け取れるのです。これはスゴイ儲け話ですよね?実際にそういう状態になっている人はたくさんいます。
現在アメリカは金利を上げており、それが最近のドル高円安の要因にもなっています。FXでアメリカ・ドルを買っていた人も今相当儲かっているはずですし、ドルに限らずほかの通貨に投資した人も、儲かっている人が多いはずです。
しかし、FXには落とし穴もあります。このFX取引は当然のことながら為替レートの影響を大きく受けます。購入した外貨のレートが上がれば大儲けできますが、下がれば大損することになります。そして通貨の為替レートというのは、非常に不安定なものです。
今、FXで儲けている人は、円安になる前にFXでドルなどを買っていた人たちです。今の段階でかなり円安が進んでおり、果たしてこれ以上さらに円安になるのかということは、まったく不透明です。
つまり今FXが儲かっているからといって、今から始めても儲かる保証はまったくないのです。
もし為替相場で、損が出て、証拠金に達した場合、証拠金はすべて没収されます。しかもそういうことはよくあるのです。まあ、投資というものはだいたいそういう性質を持っているものです。
先のことを読んだ人、たまたま運がよかった人が儲けるものであり、今、儲かっている方法に乗っかろうとしてもなかなかうまく行くものではないのです。
去年の秋には、ビットコインなどの暗号資産が高騰し、大儲けした人もたくさん出ましたが、今は3分の一近くまで下落しています。
投資をしようと思っている人はくれぐれもそういうリスクを念頭に置いておいてください。「短期間で大儲けできるものは短期間で大損することもある」ということです。
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