自民・福田達夫氏、旧統一教会「何が問題かわからない」という問題発言

 

もう一つ。NHKのニュースを見ていると、ロシア軍も攻勢を強めています、ウクライナ軍も反攻の動きを加速させています、みたいな。そんな「赤勝て!白勝て!」じゃないんだからそんな言い方もないと思うのですが、すごく冷静に。

2月24日から始まったこの侵攻、ウクライナに対するロシアの侵略の現段階はどこまできているかといったら、東部でもロシア軍が基本的な彼らの戦法である大砲で相手をペシャンコにしておいて、戦車隊と歩兵でダーッと前進して占領するという、基本的な戦略がそういうことなのだそうですが、それが、出来なくなってきている。

第一の理由はアメリカから供与されたハイマースという長距離のロケット弾によって兵站が破壊されている。南部でもの凄い大爆発が起きていますが、実はあちこち兵器の集積所、弾薬庫、兵員の集まっているところが狙われ、どこから飛んでくるかわからないというような遠くから飛んでくるミサイルで次々に破壊されている。これで補給が痛んだために、前のように大砲をボカスカ撃てなくなっている。十分な量の大砲を撃てないのだが、それでも進軍しようとして、ウクライナ軍守備隊に撃破されている。そんな場所だらけなんですよ。東部のドネツクの境目のところとか、そこからずっと南に下っていきますが、各所の前線でそのようなことが同じように起こっている。

これも冷静な数字ですが、本当にボカスカやられていたときには一日100人から200人のウクライナ兵が犠牲になっていた。これは戦死だけでなく、戦傷、行方不明などを合わせて損耗=カジュアルティ。つまり兵隊としてもう戦えなくなる数が一日100人から200人もいたのですが、今、30人にまで減ったという。それもすごいことなんだけど、あれだけ広い国土のあちこちで戦争が行われていて、そういう状態になった、その理由はロシア軍の損耗が激しくて、部隊を再編しているために今一時休止しているという見方もありそうですが、それに加えて兵站が破壊されたことで、もう戦えなくなってきている。

かなり早い時期に占領されたヘルソンを巡る戦いがこれから1週間から10日くらいの間に劇的な展開を遂げるのではないか、そんな気がします。ヘルソンには相当な数のロシア兵がいるのですが、そこが分断されて補給が届かなくなり包囲される。ロシアの補給路は橋が2カ所とあと一つは道路ですかね。三つあるルートが全部たたかれ、ヘルソンにいるロシア兵が孤立する。もう、降伏しなければ全滅させられるかという状況。その局面がまもなくやってくるのではないかと思います。

これまでも劇的な敗北シーンがあったことはありました。将官が大勢亡くなっていたり、モスクワという船が沈められたこととか大きな敗北を被りましたが、遙か以前に占領したところで、なんならこれから住民投票をやってロシアに編入してしまおうという場所で、実はロシア軍が孤立して全滅させられてしまうかもしれない。そうなると国内の状況がもう持たなくなると思うんですよね。だからもうプーチンさんもいい加減諦めて、早く手仕舞いにしないとプーチンさん自身が危うくなるんじゃないですかね、という感想を持ちます。一日でも早く、大砲をぶっ放すのをやめて、おしまいにしないと。その上で停戦協議ということになるのでしょうけれど。それはもう圧倒的に不利な状況で、もちろん、核兵器ということはあるのですが、圧倒的に不利な状況でやらざるを得ない。もはや既にそうだろうと思いますね。

(『uttiiジャーナル』2022年7月31日号より一部抜粋。全てお読みになりたい方は2022年7月分のバックナンバーをご購入ください)

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image by: 福田達夫議員公式ホームページ

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ニュースステーションを皮切りにテレビの世界に入って34年。サンデープロジェクト(テレビ朝日)で数々の取材とリポートに携わり、スーパーニュース・アンカー(関西テレビ)や吉田照美ソコダイジナトコ(文化放送)でコメンテーター、J-WAVEのジャム・ザ・ワールドではナビゲーターを務めた。ネット上のメディア、『デモクラTV』の創立メンバーで、自身が司会を務める「デモくらジオ」(金曜夜8時から10時。「ヴィンテージ・ジャズをアナログ・プレーヤーで聴きながら、リラックスして一週間を振り返る名物プログラム」)は番組開始以来、放送300回を超えた。

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【著者】 内田誠 【月額】 月額330円(税込) 【発行周期】 週1回程度

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