統一教会の広告塔と化した自民党。なぜかアンケートに答えぬ議員たち

 

そのため、内閣改造直後の各社の世論調査では、内閣支持率は軒並みダウンしてしまいました。内閣支持率の急落に焦り、何とか食い止めるために内閣改造を前倒ししたのに、その結果、さらにダウンさせてしまうなんて、あまりにも間抜け過ぎます。そして、続いて発表された副大臣と政務官では、計54人のうち旧統一教会と関係ある自民党議員が、この原稿を書いている8月15日の時点で、すでに21人も発覚しています。この人数は、日々、増え続けているので、最終的には計54人の半数を超えると予想されています。

国家の中枢である内閣の大臣と副大臣、そして政務官のうち約半数が、悪質極まりないカルト教団と関係があるなんて、まるで悪い冗談のようです。それも、これは、旧統一教会との癒着が問題視され、そのイメージを一新するための組閣なのですよ。それなのに約半数が広告塔って、この自浄能力の無さ、もはや自民党は完全に終わっています。これではまるで、火事を消すために消火剤を掛けたつもりが、間違えてガソリンを掛けちゃったみたいな話じゃないですか。

でもこれって、仕方がないことなのです。何故なら、この約10年間のアベ・スガ・キシダ政権下で、旧統一教会と関係を持つ自民党議員が急増したため、誰を選んでも約半数は自動的に旧統一教会と関係を持つ議員になってしまうからです。

共同通信社が全国会議員712人に実施したアンケート調査で、旧統一教会と「関係がある」と答えた議員は106人、そのうち約8割に当たる82人が自民党議員だった…というニュースは、多くの人が耳目にしたと思います。106人の詳しい内わけは、自民党82人、日本維新の会11人、立憲民主党7人、公明党1人、国民民主党1人、参政党1人、無所属3人です。

しかし、この回答は不正確なのです。このアンケート調査で、期日までに回答したのは583人、回答率81.9%と、この手のアンケート調査にしては非常に高い回答率でした。どうして回答率が高くなったのかというと、旧統一教会と関係のない議員は、そのことをアピールしたいので、こぞって回答したからです。

では、回答しなかった129人は、どうして回答しなかったのでしょうか?その答えは、あえて言う必要もないほど明確でしょう。ちなみに、回答しなかった議員は、岸田首相を始めとした自民党議員が大半を占めています。最も疑惑が掛けられているのが自民党議員なのですから、自民党議員で旧統一教会と関係のない人は、自分から進んで回答すれば、身の潔白をアピールできる大きなチャンスなのです。それなのに、せっかくのチャンスに回答しなかったということは、もはや「私は旧統一教会と関係してました」と自白したようなものです。

つまり、回答した583人のうち、106人が「関係がある」と答え、そのうち82人が自民党議員だった…というのは、関係していた自民党議員の中でも「祝電を送っただけ」とか「一度だけイベントに出席した」とかの比較的に癒着が軽度のケースが中心なのです。もっとディープに関わっていた自民党議員たち、何十年も前から癒着していた自民党議員たちは、ダンマリを決め込んでいるのです。

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