このままでは日本民族が滅びる。国語教育を蔑ろにする国が向かう絶望の道

Japanese language study. Using books, notes and audio to learn japanese. Writing practiceJapanese language study. Using books, notes and audio to learn japanese. Writing practice
 

日本の「国語教育」のあり方に警鐘を鳴らし続けている数学者、藤原正彦さん。なぜ、彼は数学者でありながら「国語」について語るのでしょうか。その理由について語ったインタビューを今回、メルマガ『致知出版社の「人間力メルマガ」』の中で紹介しています。

国語を忘れた民族は滅びる

数学者として知られる藤原正彦さんは長年、日本の国語教育のあり方に警鐘を鳴らし続けてきました。読書力の低下で、文学や詩歌など美しい国語に触れない日本人が増え、同時に人間としての大切な情緒が失われつつある現状もその一つです。

そうなった背景は何なのか、失われた日本語をこれからどのように取り戻していけばいいのか。大局的な視点から藤原さんにお話しいただきました。

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──藤原先生は数学者という立場から日本の国語教育のあり方について長年、警鐘を鳴らし続けていらっしゃいます

藤原 「私が国語教育を問題視するようになったのは20年以上前からです。ちょうど2000年を迎えたあたりから小学校で英語教育が始まったのですね。

だけど、私に言わせたら、国語教育を蔑ろにしたまま小学校教育に英語を導入するなど亡国以外の何物でもありません。国家が率先して、よくぞこのような教育をやるものだと言葉を失いました。

しかも、教育学者のほぼ全員が英語教育の導入に賛成していました。当時盛んに叫ばれていたグローバル化、地球市民という考え方に英語教育は合致するというわけです。でも、考えてみてください。世界の人々は皆、どこかの国の国民であって地球市民と呼ばれる人など一人もいません。

オーケストラにおいてヴァイオリンはヴァイオリンのように鳴って初めて認められるように、日本人は日本人のように考え、行動してこそ世界で本当の価値を発揮できるのです」

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