現在の母の場合に非常に効果的だった方法は文字情報です。とくに認知がある場合は聞いたことをすぐ忘れるので、文字でつたえるのです。
自室のふすまの上部、鴨居のところに張り紙をしています。
「昔、潤(夫)が仕事に行きたくないって言ったときどう思った?おつとめがんばろう!」
昔相方が怠けもので仕事を休みたがったので母はなかなか苦労したのです。
「あんたそのときどう思った?」と聞くと、「後ろから蹴り倒したかった!」と。
「あんたがデイへ行きたくないというとき、おれもおんなじこと思うで」。
一気に納得しました。
無理やり行かせるのでなく、納得させることです。それでも別に喜んでいくわけではない。
そこで肝心なのが「どうフォローするか【最重要】」です。
デイ、ショートへ行かせるのは、決して厄介払いではないこと。笑顔の介護を続けるためには、こういう施設を利用するのが最適なこと。大変なことはみんながすこしずつ負担すること。
そういうことを話しながら、施設への送り迎えは夫婦でちゃんと付き添って「行ってらっしゃい!」。
好きなぬり絵を持たし、帰りは笑顔でお迎え、お菓子ジュースも準備して、毎日自室は掃除、布団干し、帰る前にはエアコンをつけてさ。孫やひ孫が着たら必ず「ばーちゃーん」と部屋に遊びに行く。
などの周辺環境整備を完ぺきにして応援する。
…そうしてます、私は。
もちろん人間は個人差のかたまりなので、うちのやり方がどこでも通用するかはわかりません。
でもいろんなことをやってみることです。試行錯誤&失敗の先に、なんらかの有効な方法が見つかるものです。
いい方法なんて「ある」のでなく「創る」ものです。
介護は楽を目指すくらいでちょうどいい。
ま、それが今回の答え、かな。
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