先日、韓国民主党代表に選出された李在明氏がソウル中央地検から召還通知を受けました。その経緯と現在の民主党内部について、韓国在住歴30年を超える日本人著者が発行するメルマガ『 キムチパワー 』の中で紹介しています。
李在明氏、9月9日検察へ
共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表に向けた検察捜査が本格的に開始され政局が揺れ動いている。李代表はペクヒョンドン・大庄洞(デジャンドン)開発特恵疑惑と関連した虚偽事実公表疑惑で9月1日午前、ソウル中央地検から「9月6日午前10時までに出席せよ」という召還通知を受けた。先月28日、民主党代表に選出されてわずか4日ぶりのことだ。民主党は「政治報復」と反発し、国民の力は「捜査をきちんと受けろ」と反論している。
検察はまず、昨年10月20日、民主党の大統領選候補だった李代表が、国会国土交通委員会京畿道国政監査に京畿道知事の資格で出席し、ペクヒョンドンの韓国食品研究院敷地の用途変更特恵疑惑と関連し、虚偽事実を公表した疑い(公職選挙法違反)について取り調べる予定だ。
検察が問題視するのは当時、李代表が「(城南市長時代の2015~2016年)国土交通部が『職務遺棄を問題視する』と脅迫し、やむを得ず(ペクヒョンドンマンション敷地の)用途変更をした」と述べた。当時、国民の力は「城南市が用途変更に線を引いたが突然立場を変えた事実が明らかになった」として李代表を告発した。事件を捜査していた京畿(キョンギ)南部警察庁の反腐敗・経済犯捜査隊は先月26日、同代表を起訴意見で検察に送致した。
検察は、李代表が昨年12月放送のインタビューで、大庄洞の開発特恵疑惑関連捜査を受けている途中、極端な選択(自死)をした故金ムンギ元城南都市開発公社開発1処長について「城南市長在任時は知らなかった」と言ったことについても虚偽事実の公表(公職選挙法違反)の容疑で捜査中だ。これまで李代表の大庄洞関連発言は、ソウル中央地検が、ペクヒョンドン関連発言は、水原(スウォン)地検城南支部が捜査してきた。検察は近く、李代表が出席し次第、ソウル中央地検と水原地検城南支部捜査チームの合同調査を行う計画だ。
検察の召喚通知に民主党は驚いた。朴聖俊(パク・ソンジュン)民主党報道官は同日、国会のブリーフィングで「検察が途方もない理由で、同代表に出頭を通知した」、「検察は、李代表が昨年の国政監査とマスコミのインタビューで、虚偽事実を発言したと主張するが、そのような主張が誤りであることを立証する事実が一部の取材記者の証言で確認されたにもかかわらず『聞かないで召喚』をほしいままにしている」と主張した。
さらに、「キム・ゴンヒ女史関連事件や国民の力の議員に対する告発事件は次々と無嫌疑処分し、野党代表の政治的発言は、司法的判断に引き渡すという荒唐無稽な仕打ち」とし、「第1野党代表に対する政治報復、野党を崩壊させようとする政治弾圧に対して民主党は引き下がれない。強力に立ち向かって戦う」と明らかにした。