国民を分断して勢力拡大した安倍元首相は「国葬」で送るに相応しい人物か?

 

まあ、嘘っぽいという理解もあるでしょうが、アメリカの大統領が就任するとだいたい、「私はアメリカ国民の大統領になる」と、バイデンさんもそのように言いましたよね。民主党を支持し、自分を支持してくれた人の大統領ではなくて、支持しなかった人を含めたアメリカ国民の大統領になるのだと、いう言い方をする。

あるいはオバマさんの演説の時には、あれは大変巧みなレトリックで。オバマさんて、演説の中身は美しい。実際にやったことは別だと思うのですが、演説は素晴らしくて、色んな人が、あ、自分のことをオバマさんは今言ってくれているのだと思えるような論理的な仕掛けというか…。つまりアメリカに苦難して渡ってきてそこで生活をして自分たちの文化を創り上げた、みたいなことですよね。ですから、ピルグリム・ファーザースの話から始まって、あるいは奴隷として連れてこられた黒人の人たちにも響く、あるいはその後、アジアから移ってきた人たち。移民の国アメリカと言われる、その移民の精神性というか、そういう理解の仕方。色々な人がいるのだけれど、白人も黒人もアジア系も、もちろん先住民も。色んな人がいるけれども、皆等しくアメリカ人なんだぞという、ユナイト、統合の契機を絶対に外さないのですよ。

それをガンガン外した人ですからね、安倍さんという人は。だから彼に相応しいのは、せいぜい内閣および自民党葬。そんなことをどうしても考えざるを得ない本日でございますね。

それから、G7の中で安倍さんの国葬に参列すると言っているのはカナダのトルドー首相だけなんですよね。今のところ。まあ、トルドーさん、秋の京都でも見物して帰るのだと思っていました。当然19日にウェストミンスター寺院で行われるエリザベス女王の葬儀には、行くわけですよ。英連邦ですからね。そうでなくたって行くわけですが。その日程との関係でどうなのかということですが、間に9日もあるので、いったんカナダに帰っても良いのかなという気がしますが、そのあたり、何か他に調整する人が出てくるのか出てこないのか、ということがちょっと話題になるのではないかと思います。

日本国内のことだけで言うと、安倍さんの国葬、それはやるのでしょう。もう準備が始まっていますし、16億6,000万円…。掛かるねえ。誰だ、2億5,000万と言ったのは。もちろんね、外国要人の接遇と警備費を計上していなかったので、それを入れて16億6,000万円ということなのですが、もっと多くなるのではないかと思いますね。官房長官も正直な人で、「(費用については)分からないので終わってから言う」ってそういう話でしょ。困ったものだね。予備費と言っても国の予算ですからね。そんなことに予備費を使ってしまって良いのかという反論だってあり得るわけで。勘弁してほしいなと思いますけど。強行した後に何が起こるのかということについては、今のところまだ分かりませんね。どうなるんでしょうか。

それから、さっき、森さんのことを言いましたが、オリンピックを巡る汚い金の動き。私は「オリンピック」に言及するときには必ず「汚い」という言葉を合わせて語るようにしているのですが、五輪を巡る汚い金の動きについて、例の高橋さんという元理事、電通の専務だった人という方が重要かなと思うような人ですけど。その方にリベートというか、その方の収賄容疑。贈賄側はアオキさんというね、紳士服の量販店。量販店と言っていいのかね。家電の量販店のイメージが強いけれど。青木の名前が出て、KADOKAWAの名前が出て。で、広告会社「大広」の名が出て。次にどこの名前が出てくるのだろうかというところを是非楽しみにしたいなと思っています。

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