東スポ餃子vs夕刊フジ小籠包。夕刊紙の「中華対決」が今アツい理由

 

安心・安全、クオリティの高さで差別化

冷凍餃子はスーパーマーケットやコンビニで大手メーカーの商品やPBが「12個入り198円(税別)」で販売されている。ここで「東スポ餃子」が同じ土俵に立つと埋没してしまう。そこで「東スポ餃子」は価格訴求ではなく、使用食材が国産で安心・安全でクオリティが高いことを基本的に備えた。

では「東スポ餃子」が持つ強みとは何か。それは『東スポ』という媒体のネットワークや発信力である。さまざまなタレントや著名人のブログで発信、「全日本プロレス編」ではプロレスラーが「東スポ餃子」を愛食するシーンのYouTubeも作成した。

「東スポ餃子」に続く『東スポ』食シリーズの第二弾として「東スポからあげ」を今年4月より販売開始。「東スポからあげ」を扱うラーメン店「元祖札幌や」(東京都品川区)が日本唐揚協会主催の「第13回からあげグランプリ」東日本しょうゆダレ部門で金賞を獲得(2022年3月31日発表)して、それをパッケージにうたっている。

餃子に続いて4月より販売を開始した「東スポからあげ」のポスター

餃子に続いて4月より販売を開始した「東スポからあげ」のポスター

鶏肉は国産鶏で希少部位の「肩小肉」。これはジューシーなモモ肉とあっさりとしたムネ肉の中間の食味でからあげに向いている。ここでも青森産ニンニクをふんだんに使用して「ニンニクマシマシ」をうたっている。業務用1袋(1㎏)で2,484円(税込)。

『東スポ』食シリーズを展開する中で総合食品商社の日本アクセス(伊藤忠商事100%子会社)との関係性が生まれ、販売網が拡充するとともに新商品の企画も立ち上がっている。7月4日から「東スポ餃子」の小売り用(15個入り、税込645円)を発売。さらに食シリーズの第三弾として「東スポポテトチップ」が11月下旬より発売される。こちらは炭火焼鶏味で「タレマシマシ」となる。

生姜使用料が既存商品の10倍の小籠包

一方『夕刊フジ』の小籠包はこうなっている。

この正式名称は「夕刊フジ飯店・生姜小籠包」。製造しているのは台湾食品のメーカーで販売店も展開するBull Pulu。具材に入れる生姜は高知県産で、その使用料はBull Pulu既存商品の量の10倍にしている。これによって小籠包の中のスープはマイルドな辛味があり香りがたっているのが特徴。これらを横浜中華街の上海焼き小籠包の有名店「鵬天閣」が監修している。

今年7月より販売を開始した「夕刊フジ飯店・生姜小籠包」のポスター

今年7月より販売を開始した「夕刊フジ飯店・生姜小籠包」のポスター

商品は冷凍の小籠包30個入りに、特製黒酢タレとBull Puluで人気の台湾茶16杯分をセットにして3456円(送料・税込)。これを「夕刊フジ飯店」シリーズの第一弾として、7月29日からブルプル通販、Amazon、産経iDの各通販サイトで発売している。

「夕刊フジ飯店・生姜小籠包」は冷凍状態で台湾茶と一緒に届けられる

「夕刊フジ飯店・生姜小籠包」は冷凍状態で台湾茶と一緒に届けられる

この販売に際して、『孤独のグルメ』の原作者であり『夕刊フジ』で毎週金曜日にコラム「するりベント酒」を連載している久住昌之氏が「夕刊フジ飯店・生姜小籠包を食べての感想」を述べているYouTubeを作成した。ここで久住氏は「生姜が効いて、爽やかでうまい」とコメントを寄せている。

『夕刊フジ』が食品の販売を手掛けるのは今回が初めてではない。2006年より2015年まで駅弁の「夕刊フジおつまみ弁当」を販売(NRE大増が製造)。2014年にファミリーマートで「のり巻きカレーおむすび」を1カ月限定で販売。同年居酒屋チェーンに協力してもらい「オレンジ世代酒場」を期間限定で数店舗展開した。

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