しかし、やっとここにきて、新しい和菓子の芽が出てきたようです。
「ネオ和菓子」。
和菓子の素材に、洋素材やフルーツをプラスして、見ためも華やかにしたものが登場しています。
羊羹にドライフルーツを入れたものやいちご大福をまるごとボトルに入れ、生クリームとジャムをあしらったもの。
シャインマスカットや洋梨を入れたどら焼き。
他の素材としては、チョコ、バウムクーヘン、メープルシロップ、チーズ、ナッツ、コーヒー、ホイップバター、ヨーグルトなども使われています。
かなり冒険した商品が多く、もはや和菓子ではないようにさえ見えます。
洋菓子に和菓子素材を使っていると言っても、おかしくはありません。それほど、洋菓子寄りなのです。
伝統的な和菓子を好む人にとっては、違和感でしかないのかもしれません。また、伝統にこだわるお店にとっては、あり得ない商品だと言えるでしょう。
しかし、時代はスイーツ。この流れを止めることはできません。
伝統に縛られていては、老舗であっても、廃業の危機となるかもしれません。
伝統は残した上で、ネオ和菓子のような商品開発も欠かせないものとなります。
伝統を忘れて妥協するのではなく、和菓子という囲いを取り払い、スイーツという大きな世界で、積極的にチャレンジする覚悟が求められています。
image by: Shutterstock.com
ページ: 1 2