中国共産党総書記3連任を決めた習近平主席が台湾の武力統一を試みる憂慮が高まっている中、NDSは「国防総省は米国の『一つの中国』政策に符合しながらも進化する中国の脅威に比例する非対称的(台湾)防御を支援する」と述べた。「非対称的」という表現で核の傘の提供を暗示したと見ることができる。
北朝鮮の核・ミサイルに対する対応策として、米国防総省は「次世代迎撃機(NGI)開発などミサイル防衛の強化」と「直接的な代価賦課」を取り上げた。MDRで米国防総省は「米本土に対する北朝鮮の弾道ミサイル脅威は進化し続けている」とし「GMD力量と信頼性を改善する」と述べた。究極的には、現在米本土に配備されている地上基盤迎撃ミサイルに代わる次世代迎撃機を開発し、「核と非核(non-nuclear)手段を通じて直接代価を課すという信頼できる脅威」でこれを補完するという戦略だ。
合わせて「この10年にわたって韓国、日本、オーストラリアなどと樹立した拡張抑制対話を土台に協議強化のための実用的な措置を識別する」とし危機管理協議のための高位級会議定例化などを提案している。
特に韓・米・日の三者またはオーストラリアを含む四者情報共有および対話機会を模索しなければならないとNDSは力説している。これらの対話を通じて議論された内容をオーダーメード型抑制戦略および作戦計画開発に反映しなければならないという説明だ。
一方、今回のMDRで米国防総省は、従来のミサイル防衛システムでは探知すらできない極超音速兵器と無人機に対する憂慮も表明し、このような脅威に対応するための新しいセンサー開発、同盟間の協力も強調している。
(無料メルマガ『キムチパワー』2022年10月29日号)
image by: Shutterstock.com