なぜ現役探偵は依頼人の「離婚」をわざわざ止めるよう助言するのか?

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メルマガ『探偵の視点』の著者で現役探偵の後藤啓佑さんのもとには、離婚協議書作成の依頼も舞い込んでくると言います。離婚をする決意があるからこそ作成する書類ではありますが、中にはそうでもない人もいるようで……。今回は、探偵が離婚を止めるケースについて紹介しています。

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「相手次第では離婚という選択をしなくてもいいと思っている」

僕のところには、浮気や企業のトラブルだけでなく「離婚協議書の作成」の相談も来ます。

会社に行政書士も在籍しているので、離婚協議書が作成できるのです。

こういった書類作成の依頼をされる方の大半は既に離婚の決意があり、後は手続きの部分でどういう方向にしていくかを決めていくだけです。

しかし、中には離婚協議書の相談に来たけれど、実は心の底では離婚を決めきれていない、という方もいらっしゃいます。

そんな方々がよく口にするのは「相手次第では離婚という選択をしなくてもいいと思っている」というセリフです。

相談の初めは、「もう離婚します。このまま一緒に暮らすのは考えられませんので」というスタンスですが、話を深堀して聞いていくと、「相手はこう思っている」「相手は絶対こうする」など、相手が主体の状況が度々現れます。

しばらく話を聞いた後、「あなたはどう思っているのですか?」と聞くと、多くの方が「私ですか?私は…、相手の態度次第では別に離婚しなくてもいいですけど」という言葉を発するのです。

そして、話の中に現れる「相手はこう思っている」というのは、相手に言われたことではなく、自分が“想像した相手”が言っていることなのです。

相手の態度次第では離婚しなくてもいいのに、“本物の相手”の気持ちは聞いていない。

少し矛盾しています。

こういった状態の方には、離婚協議書の内容の話はせずに、もう一度話し合ってみることをお勧めします。

「離婚してしまったら、相手の気持ちを聞くことも、自分の気持ちに気づくことも、今よりはるかに困難になります」

こう話すと、大抵の方は「なんかスッキリしました。最後にもう一度だけ話し合ってみます」と言って戻られます。

探偵は離婚を促進しているように映るかもしれませんが、離婚を止めることもあるのです(笑)。

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平成3年生まれ。探偵歴10年。愛知県出身。好きな調査シーンは張り込み。19歳から探偵の修行を始め、他の職業をやることなく社会に出て現在までずっと探偵。中高生の頃から中南米地域に興味があった為、好きな探偵と中南米を合わせよう!ということで23歳のときに中南米で探偵をする為グアテマラ入りをする。グアテマラにて活動後、事業の基盤作りの為帰国。まずはアジアからということで現在はバンコクやマニラなどでの調査を経験しながら、国際探偵への道を走っている。多くの男女トラブルや企業内外の調査を受けている。

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【著者】 後藤啓佑 【月額】 ¥121/月(税込) 初月無料 【発行周期】 毎週 火曜日 発行予定

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