前評判の悪さも戦術か。W杯日本代表、強豪撃破の戦術を振り返る

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コスタリカ戦での敗戦で誰もが諦めかけた決勝トーナメント進出を、スペイン戦での逆転勝利で叶えたW杯日本代表。何が森保ジャパンの予選リーグ1位突破を可能にしたのでしょうか。今回のメルマガ『サッカー家庭教師:谷田部のブログでは書けない話』では、サッカーの悩みを改善する動画サイト(谷田部真之助.net)を主宰するサッカー家庭教師の谷田部さんが、日本対ドイツ戦を技術的観点から振り返りつつ検証。さらに決勝トーナメント1回戦の相手となるクロアチアについて、ドイツと比較して感じた印象を記しています。

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W杯ドイツ戦を技術的観点から振り返って

踏ん張りまくるドイツと良い姿勢を保つクロアチア

ドイツは昔から力強く愚直にも、前に進むと決めると前に強引にも進むサッカー。昨日もそうした部分としてガタイがよく、力強く踏ん張りながら一歩が遅い印象。

その前のクロアチアは、とにかくいい姿勢なるのが早くて力が抜けている印象。

クロアチアもガタイがいいのに、ここまで違うのは非常に興味を持たされました。

日本代表は様子を見るべきなのか?

昨日の試合運びを見ていると、とにかく守りを固めて0点の時間をいかに長く作るか?後ろの守備は精神的安定を持つために高齢化やベテラン勢で足の速さが劣化してしまうのは致し方無いにしても、久保が完全に消えていたのは、見ていて気の毒でした。

DFラインがどんどん下がっていく…、ドイツはいかにサイドの選手を押し込むか…、という戦略をとってきていたので完全にPKに至るまでの流れはベンチの功績が大きいかな。と思います。

若手の勢いをもっと使うべきでは?

ライブ中でも話していたのですが、DFラインをもう少し頑張って上げてFWとDFの縦の距離をもっとコンパクトにすると、守備に戻るときも攻撃に移るときもサイドの久保選手や伊藤選手が楽になるのですが、守備を固める意味ではどんどん下がる…、唯一のFWの前田選手すら自陣の深いところまで戻る始末。

これを見ていて歯がゆかったのは、前に早い選手たちでしょう。

後半3バックで左右の空きスペースをもっと使われるかと思ったら前半のドイツの逆パターンですよね。若手の速い選手が一生懸命ドイツの攻撃をされる前に押し込む。という時間が増えました。

最初に耐える時間を作るのはある意味正解?なのか?

あの試合運びを見ていると「リーグ突破」という意味では完全に上手くいってしまった。というのが正直なところ。監督の思惑…、というよりも中の選手の奮起…、といった方が正直な印象です。

それも含めて流れを作った…、と言われてしまえばそれまでなのですが…。

もちろんスペインに後半の選手で最初から行って前半で対応されてしまったら…、
と考えると成すすべがますますなくなるので何とも言えないのですが…。

私としてはもう少し真っ向から勝負してみても戦えるんじゃないのかな?と思います。チーム全体のブレーキが森保監督の指示と戦術なのはわかるのですが、あまりに見ている方もやっている方も面白くないんですよね。

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