アメリカのニュース雑誌『タイム』は7日、2022年の「今年の人」にウクライナのゼレンスキー大統領を選出したと発表。しかしその決定に一部から疑問の声も上がっているようです。今回のメルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』では著者で国際政治経済学者の浜田和幸さんが、ゼレンスキー氏の国家最高指導者らしからぬ数々の言動を取り上げ厳しく非難。さらにウクライナ国内での大統領の強権的な統治手法について、「ヒトラーやプーチン大統領と同列」との厳しい指摘を記しています。
この記事の著者・浜田和幸さんのメルマガ
タイム誌の“2022年の人物”に選ばれたゼレンスキーの功罪
ぶっちゃけ、ウクライナのゼレンスキー大統領も鼻高々と思われます。
何しろ、タイム誌の年末恒例の「Person of the Year 2022」に選ばれたのですから。
思い起こせば、この栄誉に浴した先輩たちがいました。
それは2007年に同じ賞に輝いたロシアのプーチン大統領です。
更に歴史を紐解けば、1938年にはナチス党のアドルフ・ヒトラーも選ばれ、いずれもタイム誌の表紙を飾っています。
最新号のタイム誌の説明によれば、「ロシアに抵抗するウクライナ人の精神的支柱として、ほぼ毎日、世界に向けて情報発信を続ける姿勢」が評価されたそうです。
とはいえ、いくら情報発信に力を入れていたとしても、犠牲者が増え続けている戦争を一刻も早く終わらせるために水面下を含めてロシアや国際社会と交渉すべきではないかと思われます。
それこそが国家の最高指導者の責任に他なりません。
ところが、ゼレンスキー大統領が実際に行っていることは、その真逆としか思えない言動が多いのです。
例えば、アフリカのナイジェリアのブハリ大統領が問題提起をしているのですが、欧米諸国がウクライナに提供している武器や弾薬はアフリカ諸国に横流しされ、地域の平和と安全を脅かしていると言います。
中央アフリカや西アフリカでは民族間の対立が戦争に発展しているケースが多発しており、そこにウクライナから流出している武器によって火に油が注がれている模様です。
ウクライナの闇市場の存在は旧ソ連時代から有名でした。
北朝鮮の進める核開発やミサイル実験もウクライナの闇市場なくしてはあり得ないもの。
去る11月、フィンランド警察の発表によれば、ウクライナの支援のために欧米から送られた拳銃、戦闘用ドローン、地雷、攻撃用ライフルなどが大量にヨーロッパの犯罪組織の手に渡っているとのこと。
要は、アメリカやイギリスが提供している武器の多くがロシアとの戦争に使われず、闇市場を経由してヨーロッパからアフリカ、中東、アジアに流出しているというわけです。
こうした犯罪行為はウクライナ政府が黙認しなければ起こりえないことと思われます。
この問題は最大の支援国であるアメリカの議会でも問題視されるようになってきました。
年明けの連邦議会では下院で共和党が多数派となったため、バイデン政権によるずさんなウクライナ支援の実態にメスが入れられるに違いありません。
ゼレンスキー大統領もいつまでも鼻高々ではいられないでしょう。
ぶっちゃけ、国内の反対勢力を根こそぎ非合法化しているゼレンスキー大統領のやり口はタイム誌が選んだ大先輩にあたるヒトラーやプーチンと同列と言えるかも知れません。
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