驚くべきことは、これらの失敗が致命傷にならなかっただけでなく、失敗を反省して同じようなことが起こらないように修正しているところでしょう。投資スタイルも運用する資産が大きくなったこともありますが、グレアムのバリュー投資から、その企業の将来性を総合的に勘案して投資するようになっています。
普通の会社を非常に魅力的な価格で買うよりも、非常に魅力的な会社を普通の価格で買ったほうが何倍もいい(p148)
この本を読んでわかるのは、神様ウォーレン・バフェットであっても短期的なマーケットの動きを予想することはできないということです。マーケットは多くの参加者の人気投票であり、よく間違うのです。それでも3年、5年、10年というスパンで見れば、株価が本来の価値に近づいていくだろうということは間違いないのです。
だからウォーレン・バフェットであっても詳細な分析を行っているし、確実に間違いないという確信を持てるまで投資していません。そして、一度投資したら、間違ったと思わなければ、いつまでも持ち続けるのです。
最近、ウォーレン・バフェットは日本の主要商社の株式を買い増し、6%以上保有しているという。日本の商社の経営を評価しているのは当然のことですが、過度な円安が購入のチャンスであり、安すぎる日本円が調整されることも織り込んでいるのでしょう。
ウォーレン・バフェット本としては読みやすい本でしたので、★4としました。アーノルドさん、良い本をありがとうございました。
【私の評価】★★★★☆(85点)
<私の評価:人生変える度>
★★★★★(ひざまずいて読むべし)
★★★★☆(素晴らしい本です)
★★★☆☆(読むべき一冊です)
★★☆☆☆(余裕があればぜひ)
★☆☆☆☆(人によっては)
☆☆☆☆☆(こういう本は掲載しません)
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