中韓の関係悪化は「コロナ政策」のせい?両国間で何がこじれたのか

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パク・チン外相は、韓国が中国と協力することは嫌いではないが、中国が「国際ルールを守り」、韓国の価値観と一致する形で「責任ある役割」を果たさない限り、より緊密になることはできないと公言した。

昨年12月28日から31日にかけて、韓国のチョン・ウテク国会副議長が台湾訪問団を率いた。中国にとって、今回の韓国の行動をパク・チン外相の「価値観」発言と結びつけるのは当然のことである。

さらに、多くの中国人の目には、韓国は完全な独立主権国家とは映らない。韓国は軍の指揮権を米国に譲っている。14億人の人口を抱える中国にとって、国防の面で自立していない国と、価値観を一致させるわけがないようだ。

パク・チン外相が中国に韓国と価値観を合わせるよう求めた翌日、中国と韓国の外相が会談し、また翌日、中国は訪中する韓国人への短期ビザの発給を停止すると発表した。

中国人観光客のビザ問題に対する韓国の行動は、中国にとって全く予想外のことであり、他の国よりも、日本よりもはるかに過激であった。今回の韓国の振る舞いは、中国に今後の中韓関係を考え直すことになるのは間違いない。中国は、韓国がコロナの問題を戦略的な外交・政治レベルにまで高めたと考えている。

中韓関係は、コロナ政策の影響でまたもや悪化した。中国、日本、韓国という異なる価値観を持つ東アジアの3カ国は、対立を避け、対話と協力を維持することを望んでいる。

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在日中国人作家。日中の大学でマスコミを専攻し、両国のマスコミに従事。十数年間マスコミの現場を経験した後、2009年から留学生教育に携わる仕事に従事。2015年日本のある学校法人の理事に就任。現在、教育・社会・文化領域の課題を中心に、関連のコラムを執筆中。2000年の来日以降、中国語と日本語の言語で執筆すること及び両国の「真実」を相手国に伝えることを模索している。

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