たった一人のお客がキッカケ。全国6割の高校が「同窓会」を開く居酒屋の謎

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東京・新橋にある一軒の居酒屋では、高校の「同窓会」が毎日のように開かれています。そんなに同窓会ってあるの?と疑問を抱くでしょうが、その方法を聞いて納得。今回のメルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では、 その居酒屋に人々が集まる理由を紹介しています。

出身校の仲間に出逢える居酒屋。「寄せ書きノート」に誘われて

最大公約数的サラリーマンの聖地、東京都港区新橋。オフィス街であり、飲み屋街でもあります。

夜になれば、「サラリーマンと言えば……」というイメージの人たちが次々に姿を現し、飲み屋さんに吸い込まれていきます。

その中のひとつ、「有薫酒蔵(ゆうくんさかぐら)」。九州の郷土料理とお酒を提供するお店です。

このお店の特徴は、毎日“同窓会”が開かれていることです。

幹事のいる正式なものではなく、自然と同じ出身校の人たちが集まって来るのです。

なぜ、そんなことが起きるのでしょうか。

それは、このお店に一風変わった仕掛けがあるからです。

「寄せ書きノート」。

学校別のノートがあり、自分の出身校のノートを見たり、書き込んだりできるようになっています。

そのノートには、学校に関すること、先生のこと、同級生のことなどが書かれており、青春の想い出が蘇ったり、懐かしい人の現在を知ることもできます。

自分のことを書き込んでおけば、誰かが発見して、繋がりが復活するかもしれません。

仕事や人生に疲れているサラリーマンにとって、若き日の記憶は、ひとときの癒しにもなります。

母校のノートを肴にお酒を飲めば、楽しい時間が過ごせます。

「寄せ書きノート」の始まりは、ひとりのお客さま。

福岡県出身で、頻繁にやって来ては、同郷の人がいれば、いろんな話をしていました。

九州弁でしゃべり、話題も豊富で面白く、その人のファンもできるようになっていました。

そこで、話をしたい人が増え過ぎたために、ノートに書いて、やりとりするようになったのです。

その人が来ていなくても、楽しい時間が共有できるようにしたのです。

主に同じ高校の人が多かったため、「高校のノート」となっていきました。

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